BRAZIL (その2)
BOSSACUCANOVA
『Bra-silidade』(Albatroz)
ホベルト・メネスカルがギターでゲスト参加、そして70年代ブラジリアン・ソウルなどのサンプリングとブレイクビーツで21世紀型ボサノヴァを提示。薄暗いフロアではなく、眩い太陽の下、ビーチで聴きたいダンス・ミュージックだ。
JOYCE
『Gafieira Moderna』(Far Out)
ロンドンのファー・アウトに移籍後、2作目となる本作は、さりげなく入るホーンの味付けも効いたジャズ・テイストのアルバム。ベテランの域に達して女王の貫禄が……というよりも、ますます瑞々しくなっているその音楽に嬉しい驚きを覚える。
小野リサ
『Bossa Hula Nova』(東芝EMI)
ハワイアンとボサノヴァのミックスに挑戦した今作だったが、相性はバッチリ。隠し味のジャズも効いた、新しくて不思議なサウンドを構築していて、そこにスティールパンまで使ってるんだから、極上のカンファタブル・ミュージックとなりました。
Morelenbaum2 /Sakamoto
『CASA』(ワーナー)
アントニオ・カルロス・ジョビンの家で、彼のかつてのファミリー・バンドとともに、彼の曲をレコーディングした本作。その音の粒子ひとつひとつの美しさに気が遠くなるほど。ショパン→ドビュッシー→ジョビン→坂本という系譜もさりげなく見せる。
IVAN LINS
『Jobiniando』(Abril)
プロデューサーにホベルト・メネスカルを迎え、アントニオ・カルロス・ジョビンの曲をたっぷりカヴァーした今作。イヴァン節ともいえる、彼の魅力的で優しげな歌声で歌われるジョビン・ナンバーの数々は、とても穏やかで安らぎに満ちている。
OTTO
『Condom Black』(Trama)
99年の初ソロ作『Samba Pra Burro』、そしてリミックス盤『Changez Tout』が国内外で話題となり、期待と注目を一身に浴びたなかでの2作目だったが、打ち込み率は下がりバンド演奏による楽曲が増大。また、次作を期待させる、いい意味で混沌とした過渡期作。