JAZZ 新たなムーヴメントによって拡張していくシーン、 ヴォーカル勢の活躍も目立った1年
ジャム・バンド、フューチャー・ジャズといった新たなるムーヴメントの隆盛にジャズの拡張を感じ、またプレイヤーとリスナー、そしてメディアとの間隔が少しだけ縮まった感を覚えます。ダイアナ・クラール、小林桂、ケイコ・リー、akikoといったヴォーカル勢の活躍も印象的でした。マイケル・ブレッカー、マーカス・ミラー、ハービー・ハンコック、キース・ジャレットといったビッグ・ネームの新作も、各々さすがのクォリティーで楽しませてくれたし、また2001年はマイルス・デイヴィス生誕75年、没後10年の<マイルス・イヤー>ということで、初登場音源の発掘に沸いた1年でもありました。
SOULIVE
『Doin' Something』(Blue Note)
ジャム・バンド・ムーヴメントの火付け役、ソウライヴのブルー・ノート移籍第1作。ライヴ感覚満点のタイトにして強靭なグルーヴは、しっかりした演奏力があればこそ。 2002年初頭には待望の新作をリリース!
MARCUS MILLER
『M2 3』(Deuces)
スタジオ・レコーディング作品としては『Tales』以来、実に6年ぶりとなる最新作。豪華ゲストを迎えつつ、しっかり自己のサウンドを堅持、トータル・ミュージシャンとしてのプロデュース力を発揮した一枚といえる。もちろんブリブリ超絶スラップもお見事!
BEADY BELLE
『Home』(Jazzland)
フューチャー・ジャズを牽引する北欧のレーベル、ジャズランド最大のヒット作。 <未来>と言いつつもツボを押さえたメロディアスなサウンドが好印象。ところでビーディー・ベルって、ジャケの女性のことだと思っていました(グループ名です!)。
THE PHILADELPHIA EXPERIMENT
『The Philadelphia Experiment』(Ropeadope)
ユリ・ケイン、クリスチャン・マクブライド、クエストラヴ。バックグラウンドの大きく異なる三者によるプロジェクト。最高のグルーヴとピロピロ・エレピの融合が、なんとなく<今>を感じさせる。未来型ジャズのひとつのカタチかも?