ROCK (その3)
BLINK-182
『Take Off Your Pants And Jacket』 (MCA)
下ネタが炸裂してたって日本のキッズには聴き取り不能。だがメロディーが世界最高に良いパンク・バンドであることはわかる。90年以降のメロディック・パンクの総決算であり、すばらしくポップ。胸キュン度がたまらん。(永地)
Mercury Rev
『All Is Dream』 (V2)
〈サマーソニック〉でも繰り広げられた夢の世界。それは神秘的でもなく、幻想的でもなく、実在するサイケデリアが導いた至福の瞬間だった。激しく鳴るギターと浮遊するメロディー、〈すべては夢〉と題されたアルバム。やはり唯一無二の存在感だ。(米田)
SLIPKNOT
『Iowa』 (Roadrunner)
怒濤のブラスト・ビートと鬱屈したデス声で、なんとオリコン・チャート4位だって!! こんな大量の嫌悪パワーを浴びたら日本人死んじゃうよ。異形のマスクマンが天に掲げたファック・サインはそれはもう美しくて……。中指がたまらん。(永地)
NEW ORDER
『Get Ready』 (London)
なんと8年ぶりのニュー・アルバムは、胸を掻きむしるメロディーが目一杯詰まったロック・アルバムとなった。マンチェスターの曇り空の混乱と因果を背負わされたオヤジたちのロマンティシズムは、〈フジロック〉でも見事に輝いていたのだ。(米田)
THE STROKES
『Is This It』 (RCA)
2001年にデビューした数多くの新人バンドの中でも、これほどショッキングでセンセーショナルな連中はいない。闇雲な暴走が若さというならば、それこそがロックンロールなのだ。今、もっとも来日公演が待たれるバンドでもある。早く来てくれ!(米田)
GARBAGE
『Beautifulgarbage』 (Interscope)
これまた凝りに凝られたプロダクションによる新作。息苦しくなるズブズブのポップ地獄が待ち構えている。しかし、この時代に真摯にポップスの意味を問う姿勢はある種の感動を誘うのだ。シャーリーが体現する爽やかなエロスにチュ(桑原)
STARSAILOR
『Love Is Here』 (Chrysalis)
イギリスの星間航海者、スターセイラーはピュアな愛を僕らに運んでくれた。あまりにもナイーヴで、あまりにもセンシティヴな歌に、時々弱さも感じてしまうけど、それが生身の、不器用なラヴソングとなっている。今後に期待大!(米田)
INCUBUS
『Morning View』 (Imm-ortal/Epic)
歌に焦点を絞った良質メロディーの玉手箱。カリフォルニアの至宝がめざすロックの醍醐味。暖かくてカラッとした陽気のなかから、一片の濁りもなく聞こえてくる彼らの音は、綿100パーセントの肌触り。リラックス加減がたまらん。(永地)
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