HOUSE ポップ・アピールする作品が増加! さまざまなブームで細分化を極めたハウスの2001年
トランス/プログレッシヴ・ハウス、ディープ・ハウス、フィルター・ハウス、UKガラージ、フレンチ・ハウス、ウェスト・ロンドン系などなど……4つ打ちひとつ取ってもこんなに呼び名をつけてるのは日本人だけじゃなかろうかと思いますが。それはさておき、トランスもすっかり市民権を得、ダフト・パンクも一躍人気者になり、ベースメント・ジャックスにはロック・ファンも飛びついた。全体のごく一部とはいえ、〈ハウス〉もずいぶんメジャー感が増した、という印象の一年。前述アクトのほか、モジョ、マディソン・アヴェニュー、システムF、などのキャッチーなアーティスト陣のおかげかも知れません。
BLAZE
『Natural Blaze』(Life Line)
2001年一発目の大ネタリリースとなった、ブレイズひさびさのオリジナル・アルバム。待たされ続けたファンの期待を裏切ることなく、全編ブレイズ節全開の美メロ・アルバム。シングル“Elevation”もクラブで大ヒット!!
ULTRA NATE
『Stranger Than Fiction』(Strictly Rhythm)
レニー・クラヴィッツ、アッティカ・ブルース、4ヒーローなど、多彩なゲストを迎えた最新作。ハウス・ディーバ系のアルバム・リリースが少なかっただけに、ある意味貴重。ダンス・ミュージックだけでなくポップス的なアプローチも重視。
DAFT PUNK
『discovery』(Virgin)
説明不要、2001年のモンスター・アルバムといえばコレ。松本零士という強~い味方をバックにつけ、さらに2曲がCMに起用。とにかく話題が絶えることなくロング・セラー。フレンチだのなんだの言うより、人気もここまでくると純粋にポップスの域。
GTS
『GTS 01』(avex trax)
ロレッタ・ハロウェイ、メロディー・セクストンら、お馴染みのヴォーカリストも顔を揃え、2001年も順調にアルバム・リリース。彼ららしいカヴァー曲、シカゴの“Hard To Say I'm Sorry”も収録。流行に反応して、フィルター系のトラックもあり。
BASEMENT JAXX
『Rooty』(XL)
およそ2年ぶりに登場したセカンド・アルバム。“Romeo”“Juss 1 Kiss”、そして目下ヒット中の“Where Your Head At?”と、次々にシングルがカットされ、まだまだ人気は衰えず。ロック系の媒体にも数多く取り上げられ、さらにファン層が拡大した。
ROGER SANCHEZ
『First Contact』(Epic)
ハウス界のベテラン、ロジャーSの、意外にもこれがファースト・アルバム。先行でシングル・リリースされた“Another Chance”が全英大ヒット! フィルター・ハウス・ブームに乗って日本でも大人気に。これもポップス・ファンからの支持が多かった一枚。
福富幸宏
『Timeless』(cutting edge)
前年に続き、2001年もスタイリッシュなアルバムを届けてくれた福富幸宏。ブレイズのジョシュ・ミランが参加した“Love EachOther”は海外でも多くのDJにプレイされ、そのクォリティーが完全に世界水準であることを証明。日本人だって大活躍!