耳で聴いたピープル・トゥリー(2)
JAM
『The Gift』Polydor/1982
ポリスは隠しもっていた高い音楽性ゆえに、パンク戦線を離脱し、いっぽうジャムは、ポール・ウェラーのモッド魂ゆえに、ソウル/ジャズへ急接近。それぞれが、より深い音楽性をめざし進化した。中学教師だったスティングと、いつも生徒会長的佇まいのポール・ウェラーは、どっちも勉強熱心だったってこと。(村尾)
FARAQUET
『The View From This Flower』Discord/2000
ポリスがまだ活動してて、どんどん親父テク・ワールド道を突き進んじゃったら、こんな感じになってるんじゃないかしら。DC特有のポスト・ハードコア的アンサンブルと、せつなく枯れた男の唄心……。初めて聴いたとき〈あっ! ポリス+キング・クリムゾン!〉って喜んじゃいました。ゴージャス! エーンド、ソリッド!(小林)
DISMEMBERMENT PLAN
『Change De Soto』バッドニュース/2001
身近にあるハードコア・シーンとTVで流れるニューウェイヴ・シーン。どちらも多感な少年には刺激的だったハズ。マイナー・スレットからは瞬発力、フガジからはグルーヴ感、そしてアーティスティックな展開の中に垣間見えるモノクロ的優しいメロディーはやはりポリスから。ポスト・パンクは心にもズキンと。(小林)
PRIMUS
『Rhinoplasty』Interscope/1998
収録アルバムで言うと“De Do Do Do, De Da Da Da”の次のおっかねぇ曲……って言ったほうがわかりやすいかも。なぜかアンディー作の地味なインスト“Behind My Camel”をカヴァー。〈スティングのヴォーカルは難しい〉が理由だって(笑)。メンバーのレス・クレイプールは、スチュワートとオイスターへッズを結成。(小林)
MACHINE HEAD
『The Burning Red』Roadrunner/1999
ポリスの楽曲の中でも、もっとも聴かせどころの多いと思われる曲――“Message In A Bottle”――をカヴァーするっていうのもわかる話で。ところがどっこい、ポリスがもっともNGとしていたであろう〈仰々しいアレンジ〉全開、なんです。ポリスの良さを台無しにしながらカッコ良くカヴァー……できてますけど。(久保田)
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