以前からフィリップはザ・ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンからの影響を公言し、その傾倒ぶりは彼の音楽活動に反映されている、本作では大胆にもその本家の楽曲である「ゲス・アイム・ダム」を取り上げているところがポイントだ。日本では山下達郎が83年の『メロディーズ』で取り上げて一部で話題になった。本作はLPと同時にCD(ACME15CD)としても発売され、15曲目以降はCDにのみ収録されたエクストラ・トラックである。プロデュースはフィリップとエルのサウンドの要だったリチャード・プレストンが一部を担当(収録曲4、7、11、15、18、20)。アレンジはこのあとフィリップの右腕となるディーン・ブロドリックが力を貸している(バスーンとキーボードも演奏)。ルイ・フィリップの登場によってエル・ブームが静かに沸き起こり、それがやがて"渋谷系"へと受け継がれていったことを思えば、フィリップが残した功績は思った以上に大きいと言える。
商品情報
紙ジャケット仕様
2018年デジタル・リマスター
新解説:山田順一
このアルバム "The Red Shoes"がエル・レーベルよりリリースされたのは1988年、いまから30年前アルバムリリース前にデビュー・シングルが話題となり、続いてはハード(ピーター・フタンプトン在籍で有名)の1968年の曲"Our Fairy Tale"をカヴァーしリリース、続いてオリジナル曲"Imperial Violets"をリリースして、このアルバム「赤い靴」へとつながる。アルバムでは"Our FairyTale"の他にビィック・ゴダードのカヴァー "T-R-O-U-B-L-E"もあるが、それ以外はすべてルイ・フィリップの作となる。アルバム通して聴くと、ジャズや映画音楽の手法だけでなく、ときにはシンセも使ったりしているのがユニークだなと感じる。自分達のあこがれるものをそのまま再現しようとするのではなく、こういったちょっとしたフェイク感みたいなものをあえて混ぜていくのがエルの面白いところである。ジャケットの美しいフェンシング姿の写真とともにネオアコ・ファンを中心として広まって行き確固たる人気盤となった。
商品情報
紙ジャケット仕様
2018年デジタル・リマスター
新解説:中上マサオ
1983年5月にリリースされた彼らの初期を総括するかのようなコンピレーション・アルバム。ラフ・トレード時代のシングルや別テイク、未発表曲、ラジオ・セッション、1度目の解散後に発表されたビドのソロ音源までもが纏められており、曲間にはラジオ出演時のMCやCM、インタビューの様子も挿入。単なるレア・トラック集に留まらず、裏ベスト・アルバムのような作品としていまもなお多くのファンから愛され続けている名盤。
商品情報
紙ジャケット仕様
2018年デジタル・リマスター
新解説:山田順一
フランス出身シンガー、ソングライターであり、伝説的なレーベル〈エル・レコーズ〉のプロデューサー、ライター、アーティストとしての活動でも名を馳せた。本作はオリジナル・アルバムとコンピレーション・アルバムの中間といった構成の作品だが、オルタナティブ・ポップ・ミュージックとしてのインパクトがあり、完成度も高い仕上がりとなっている。
商品情報
紙ジャケット仕様
2018年デジタル・リマスター
新解説:伊藤英嗣
1971年からイベント・プロモーションを行なっていたイアン・マクネイが、78年にロンドンでインディペンデント・レーベルとしてスタートさせた。名前の由来はブルース・バンドのグラウンドホッグスの曲目から。第1弾としてタイツのシングルをリリースしたあとは、デッド・ケネディーズやエブリシング・バット・ザ・ガール、モノクローム・セット、フェルトら新進気鋭のアーティストを多数輩出し、ニューウェイブ/ネオ・アコースティック・ムーブメントを牽引するなど革新的なレーベルとして多くの支持を集めた。サッカーとの関わりも深く、近年では新譜にだけに止まらず、リイシュー作品も積極的に手がけるなど幅広い活動を行なっている。(文:山田順一)
メキシコ70(Mexico 70)92年発表のファースト・アルバム『ザ・ダスト・ハズ・カム・トゥ・スティ』がリマスター紙ジャケ復刻
2018/10/22
2018年デジタル・リマスター、紙ジャケット仕様、新解説(伊藤英嗣)を封入して発売
〈Cherry Red〉名作復刻シリーズ第4弾にエブリシング・バット・ザ・ガールの3作目&4作目が登場
2018/02/26
EBTGの86年の通算3作目&88年の通算4作目が、ベン・ワットによるアートワーク監修、2018年デジタル・リマスターでリイシュー
〈Cherry Red〉名作復刻シリーズ第3弾にウィークエンド、フラー!他が登場
2018/01/05
80年代のネオアコ・ブームを牽引し、日本では渋谷系アーティストにも多大な影響を与えてきた英国のレーベルCherry Red Records(チェリー・レッド・レコーズ)が保有する名盤をシリーズで復刻
〈Cherry Red〉復刻シリーズ第2弾にエヴリシング・バット・ザ・ガール(Everything But The Girl)、マリン・ガールズ(The Marine Girls)の名作が登場
2017/11/28
80年代のネオアコ・ブームを牽引した英国のレーベル=Cherry Red Recordsが保有する名作をシリーズで復刻!第二弾はEverything But The Girl、The Marine Girls の3作品を12月20日にリリース
TOWER RECORDS ONLINEに掲載されているすべてのコンテンツ(記事、画像、音声データ等)はタワーレコード株式会社の承諾なしに無断転載することはできません。
© 2018 Tower Records Japan Inc.