2003年は、ロシアの名指揮者エフゲニ・ムラヴィンスキー生誕100年。この記念の年に向けて2002年の年末、注目のシリーズがスタート。2001年Altusより73年来日公演ライヴが発売された時の衝撃も鮮明なままに、なんと夢にまで見た75年と77年来日公演の模様が同レーベルのもと次々とCD化の予定。これは日本ムラヴィンスキー協会がレニングラードPO側からの要請に基づき録音したもので、このたび夫人の正式な許可を得てのCD化となります。
　リリース第1弾は77年の来日公演より2タイトル。当時の実演に接した音楽評論家諸氏が大絶賛しているのをはじめ、熱狂的なファンの間で伝説化していた物凄いライヴ。今回発売となるいずれの演奏も不世出の巨匠の姿を語り尽くしてやまない内容ですが、別けてもチャイコの5番はこれまでのムラヴィンの実演で最高との呼び声が高かったもの。今回の録音でポイントとなるのが、臨場感の豊かさ。コンサート会場の空気を忠実に伝えており、これまで以上にムラヴィンの音楽運びが実感できるサウンドです。肝心の音質も前回同様、Altusのマスタリングで望み得る最高の水準で蘇りました。また、黒光りのするヴィヴラートで有名なホルンのブヤノフスキーをはじめとする最強メンバーを揃えた顔触れにも大注目！

タワーレコード （2009/04/08）