シカゴ響と共演した2曲は発売当時から話題となった演奏。5番は既にLSOとRCAレーベルに録音をしていましたので再録ということになりますが、とにかくオケのヴィルティオーゾ性が加わったこれらの演奏は空前絶後の豪演として今でも語り継がれています。録音時、4番の西側での録音はまだかなり少なく、その意味でも注目を集めた盤でした。現在では人気がかなり高まったこともあり複数の録音が存在しますが、全盛期のシカゴ響の金管(特にハーセス!) を含む巨大な、ある意味規格外の4番の録音を残してくれたこと自体が貴重でしょう。一部では大人しい表現とも言われたとは言え、ここでのプレヴィンの深い譜読みや統率力は必聴です。シカゴ響は結局ショルティとはこの2曲を残していませんので、その意味でも重要な記録。尚、4番は輸入盤では発売されていたものの、国内盤CDとしては初めての登場となります。
カップリングには得意なプロコフィエフを2曲収録。7番は後のPHILIPSへの再録音がありますが(ロサンゼルス・フィル。PROC1240として2012年に発売済)、手兵LSOとの切れ味鋭いこの旧盤も非常に魅力的な演奏です。

タワーレコード （2013/05/16）