フォーマット |
CD |
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構成数 |
1 |
国内/輸入 |
輸入 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2012年01月26日 |
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規格品番 |
HMC902104 |
レーベル |
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SKU |
3149020210420 |
DDD
ショスタコーヴィチの難物「前奏曲とフーガ」全曲で衝撃を与えたメルニコフが協奏曲に挑戦しました。しかも指揮が話題のクルレンツィス、オーケストラがマーラー・チェンバーというのも注目です。こだわり派のメルニコフはショスタコーヴィチの自作自演盤を研究し、独奏・オーケストラともにテンポ、フレージング、表現等々ソックリなまでの影響を受けています。とは言っても単なるコピーではなく、メルニコフらしさやクルレンツィスらしさが横溢し、21世紀らしい新鮮さも欠けていません。
協奏曲第1番のトランペット独奏はベルギーの若手イェルン・ベルヴァルツが務めていて、その巧さにも驚愕。メルニコフの演奏はまさに才気煥発の極みで、テクニックはもちろん、ヒリヒリした皮肉と緊張感が理想的にブレンドされています。長大で深遠な交響曲第11番と同時期に書かれたピアノ協奏曲第2番は、平易で軽い作品と思われがちですが、メルニコフの演奏で聴くと一筋縄ではいかない力作であることを再認識させられます。クルレンツィスの指揮は評判となった交響曲第14 番のディスクを彷彿させる充実ぶりで、メルニコフのピアノと互角に競い合います。
フィルアップのようでアルバム一番の大作ヴァイオリン・ソナタは、何とイザベル・ファウストとメルニコフの共演。これは超驚愕の凄さ。ファウストとメルニコフは、オイストラフがショスタコーヴィチのピアノ伴奏で1968 年にプライヴェート録音した音源の噂を聞き、オランダのコレクターを訪ねてそれを聴かせてもらい、目から鱗が落ちたとのこと。確かに背筋の凍るような緊張感と不思議な美しさは自作自演にソックリですが、セッション録音ゆえ、その凄さは倍増され、ちょっと人間業とは思えぬ境地に至りました。ファウスト屈指の名演なだけでなく、意外に名盤に恵まれないこの作品のベストであることは歴然と申せましょう。
キングインターナショナル
構成数 | 1枚
合計収録時間 | 01:14:00
ショスタコーヴィチ:
1. ピアノ協奏曲 第1番 ハ短調 Op.35
2. ヴァイオリン・ソナタ Op.134
3. ピアノ協奏曲 第2番 ヘ長調 Op.102
【演奏】
アレクサンドル・メルニコフ(Pf)
イザベル・ファウスト(Vn)(3)
イェルン・ベルヴァルツ(Tp)(1)
テオドール・クルレンツィス(指揮)
マーラー・チェンバー・オーケストラ
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1.[CD]
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1.Piano Concerto No. 2 in F major, Op. 102: 1. Allegro
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2.Piano Concerto No. 2 in F major, Op. 102: 2. Andante
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3.Piano Concerto No. 2 in F major, Op. 102: 3. Allegro
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4.Sonata for violin & piano in F major, Op. 134: 1. Andante
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5.Sonata for violin & piano in F major, Op. 134: 2. Allegretto
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6.Sonata for violin & piano in F major, Op. 134: 3. Largo
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7.Concerto No. 1 in C minor for piano, trumpet & string orchestra, Op. 35: 1. Allegro moderato
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8.Concerto No. 1 in C minor for piano, trumpet & string orchestra, Op. 35: 2. Lento
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9.Concerto No. 1 in C minor for piano, trumpet & string orchestra, Op. 35: 3. Moderato
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10.Concerto No. 1 in C minor for piano, trumpet & string orchestra, Op. 35: 4. Allegro con brio
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商品が手元に届く前は、ヴァイオリンにイザベル・ファウストが参加したショスタコーヴィチのアルバム、という部分にのみ注目しておりましたが実際に聴いてみた所、すべてにおいて圧倒的快演だったのです!! よく見ると指揮者は【Alpha】レーベルで話題沸騰中のテオドール・クルレンツィスではありませんか!! トランペットも激ウマで、聴けば聴く程にスリリングかつ官能的でさえあるショスタコーヴィチにどっぷりとハマります!!
intoxicate (C)馬渕宏介タワーレコード (vol.96(2012年02月20日発行号)掲載)
全3曲極めて明快な快演です。一般的にショスタコのピアノ協奏曲はラフマニノフやプロコフィエフのそれに比べて陰が薄い印象(特に第2番)ですが、この第2楽章の美しさはどうでしょう?再評価されてしかるべき作品です。ファウストを独奏者に迎えたヴァイオリン・ソナタも出色で、晩年のオイストラフの渋さとはまた違った魅力を持っています。