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彼の原点とも言える初ソロ作「ACCESORION」に回帰したような作品で、前作「Khali」にくらべると「音」そのものに焦点をあてた音響彫刻的な美しさを誇る。「khali」でメインに使用されていたムビラ(親指ピアノ)、シタール、パラグアイ・ハープやチャイニーズ・ゴングを使用しつつも、特筆すべきなのはマイクロコルグのボコーダー・キーボード、コルグ01 ワーク・ステーション、コルグ N364、コルグ Dw アナログ・シンセ、s08 ヤマハ・コントローラー、s330 ローランド・サンプラー、Cs2x ヤマハ・シンセザイザーなどの電子楽器を多用している点。それにより電子的なサウンドの比重が大きくなっている。まるで子供が初めて電子楽器を手にして、無邪気に演奏しているような佇まいだが、それは繰り返し作っては削り、感覚的にシェイプされたフラノフ節そのものなのである。
ウルトラ・ヴァイブ
2012年02月02日
(発売・販売元 提供資料)
フアナ・モリーナやモノ・フォンタナの作品に深く関与し、〈音の妖精〉とも呼ばれているマルチ器楽奏者から、およそ1年ぶりの新作が到着。前作『Khali』ではムビラなど民族楽器の独特な使用法が注目されたが、今回はアナログ・シンセなどによるシリアスな音色の電子音が全体のムードを決定付けている。未知なる模様の発見のためにじっくりと音を吟味する、ここでの彼の表情も実にシリアスなものだ。エレクトロニックとアコースティックのバランスの取り方などに顕著なように、いっそうの進化をめざす探究心が色濃く浮かび上がってくる。ただし、出来上がりが小難しくなったりしないのが妖精ならではの特徴だろう。ひたすら心地良い音の連続に耳も心もトロトロに。またしてもマスターピース。
桑原 シロー -
bounce
2008年09月号掲載 (P85)
(タワーレコード)
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