セカンド・アルバムが2,100円にて再発売。シンガー・ソングライターとしての資質も遺憾なく発揮された、メロウ&ブルージーな深遠なるジャズ。自身のクリア・ヴォイスをフィーチャーしたヴォーカル作品を5曲収録。
発売・販売元 提供資料(2011/08/15)
intoxicate recordsよりリリース発表されたブランドン・ロスのセカンド・ソロ・アルバムの再発盤。シンガー・ソングライターとして資質も遺憾なく発揮したメロウでブルージーな深遠なるジャズ・アルバム。 (C)RS
JMD(2011/08/11)
そのトランスジェンダーな空気に充ち満ちた歌声は、スタイリッシュに夜を染めることもあるだろう。しかし、ギタリスト/シンガー・ソングライター、ブランドン・ロスの編み込む塊のような音は、そんな甘き感傷を後ろ足で蹴りつける。この2作目では、ボトムを支えるビートや和声に対して、時に寄り添い、そして時に猛々しく襲いかかりながら、ギターという楽器の持つ〈艶気〉をさまざまな形で見せつけてくれる。饒舌なギターと打って変わるように、突然現れて朴訥とした表情を見せるバンジョーの音色も心地良く、奇妙な異物感を耳に残していく。そして大胆にフィーチャーされた天使のような彼のヴォーカルは、何かを演出するためなどではなく〈個〉の呟きにほんの少しだけ色付けが為されたようなもの。言葉と同じ呼吸で吐き出されるその響きは、まさに現代のブルースなのだろう。そう、ブルースとはかくも甘く、そして芳しきものだったのだ。
bounce (C)小田 晶房
タワーレコード(2007年01,02月号掲載 (P91))