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もはや<新型アイドル・ポップ>というところまで行こうとしている。<バンドっぽさ>はこの3作目「シンクロニシティーン」にはほとんどない。やくしまるえつこの歌がど真ん中にあり、突き出され、真部脩一(ベース)や永井聖一(ギター)らメンバーは楽曲を鳴らすことに徹している。それはこのバンドのアイコンがやくしまるであることをデフォルメする作業であり、エゴイスティックなプレイヤビリティーに重きを置く姿勢がいかに現代において無意味ななことであるかを暗に伝えているかのようでもある。むろんニューウェイヴ~エレポップ~AOR~ディスコ・ポップといったニュアンスをしっかり消化したアレンジと楽曲構成はお見事の一言で、そこにはロクに曲も書けないバンドが大勢いる事実に対するアイロニーさえ感じられるほど。イデオロギーを大仰に振りかざすことをしないというイデオロギー。相対性理論の魅力はそこであるが、本作にはそんなイデオロギーさえもはやナンセンスであることを伝えている。
岡村詩野 -
bounce
vol.319(2010年3月25日発行号)掲載
(タワーレコード)
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