C・イーストウッドの記念すべき監督デビュー作であり、ストーカーの恐怖を描いた元祖といえるサスペンススリラーの傑作❗️
冒頭の海岸線を捉えた空撮に始まり巧みな闇夜の表現など盟友B・サーティースのカメラワークは何度観ても絶品です。
殺人課刑事や流れ者のガンマンでは無い生身のイーストウッドがジワジワと恐怖に追い込まれる主人公を好演してます。
ストーカー女の狂言自殺に巻き込まれ、茫然自失の表情を浮かべる主人公の目のクローズアップから時の経過のオーバーラップが描かれ、闇夜に浮かび上がる主人公の殺意とも取れる悪意に満ちた表情への変化が大変印象的です。
急展開して迎えるクライマックスでは、惨劇を食い止めるべく車を駆ける主人公とストーカー女の凶行が交互に描かれ緊迫感を高めていますね。
主人公に叩きつけられるナイフの描写は実に痛そうで身震いしちゃいます。
当事の映画会社の重役達は「スター俳優のわがままな道楽」と思っていたそうですが、恩師D・シーゲル監督の助言もあり監督デビューに踏みきったのは有名な話ですね。
イーストウッド得意のアクションは封印されていますが、何度観ても満足感を味わえる忘れ得ぬ逸品です‼️