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忌野清志郎

連載
NEW OPUSコラム
公開
2010/03/05   21:00
更新
2010/03/05   21:16
ソース
bounce 318号 (2010年2月25日発行)
テキスト
文/鈴木智彦

奇跡的に発見された未発表作&ライヴ映像集!

 

RCサクセションの崩壊が進むなか、当時の忌野清志郎がそれにめげることなく前向きにパワフルにソロ活動の本格化に向けて行動を起していた証が、またひとつ見つかった。89年にLAで録音されながら未発表となっていたアルバム『Baby#1』が21年の時を経てリリースされる。今回発見されたマルチ・テープに収録されていたというこの快作は、生演奏主体の躍動感溢れるサウンドに乗せたソウルフルな歌声がストレートに胸を打つ、素晴らしいナンバーが揃っている。ロックもソウルもカントリーも包摂した豊かな音楽性、パワフルなヴォーカルはその後20年に渡る力強いソロ・イヤーズへと繋がるものだ。

さらに、そのソロ活動での歩みを40曲分ものライヴ映像を中心にまとめたアンソロジー的なDVD『LIVE at SPACE SHOWER TV~THE KING OF ROCK'N ROLL SHOW~』も発表された。タイマーズにScreaming Revue、忌野清志郎&NICE MIDDLE with NEW BLUE DAY HORNS……などなどでのさまざまなパフォーマンスを撮り貯め、記録として残してくれた人たちには〈愛してます!〉を100回連呼しても足りない。喜怒哀楽――人の感情の機微のすべてを歌に込め、一歩先にステップを踏み出す勇気をみずからの音楽と行動で示し続けた清志郎の姿は本当に美しい。美しいだけでなく励みにもなる!

 

▼文中に登場した作品を紹介。

左から、忌野清志郎のニュー・アルバム『Baby #1』(EMI Music Japan)、忌野清志郎のライヴDVD『LIVE at SPACE SHOWER TV ~THE KING OF ROCK'N ROLL SHOW』(EMI Music Japan)

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