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【タワーアカデミー】アーティストプロデュース講座、講師宮田正広氏インタビュー

連載
TOWER ACADEMY
公開
2019/04/16   18:00

タワーレコードが新しい時代に、音楽エンターテイメントを通して新しいワクワクを創り出し提案していく「TOWER ACADEMY(タワーアカデミー)」では、4月25日(木)から全3回に渡り「アーティストプロデュース講座-今の時代にアーティストが売れる条件とは-」を開催します。講師にサウンドプロデューサー、A&Rなどマルチに活躍する宮田正広氏を迎え、音楽クリエイターや起業への道を目指す人を育成する内容になっています。本講座に先立ち、“アーティストプロデュース”とは一体何なのか、宮田氏に直接インタビューをしました。

YouTuberで160-180万登録者がいる人気YouTuberのコバソロくん。彼は大阪出身なんですね。大阪のキャットミュージックカレッジ専門学校に通っていて、そこのオーディションで彼とは出会いました。彼は19歳。専門学校の2年生になったばっかりのころ、「リトル・タートルズ」と言うグループを組んでいて、すぐ、僕はすごく面白い素材に出会ったな、と思って、オーディションの中で、彼らだけに声をかけさせてもらったんです。2001年とか2002年くらいの時期だったと思います。これからはメジャーデビューをめざしてますとか、事務所のオーディションを受けますとか、確実にそういう時代からは変わってくるなと僕は思ってました。もうそういう時代じゃないよって率直に彼らに話をしたんですね。最初の時、確か、3時間位話をしたと思います、とにかく、これからのミュージシャンは自立していかなくちゃいけない。色々なチャンスがあるし、大手のレコード会社や事務所がなくても、ダイレクトにお客さんに自分たちのことを伝えられる時代がもう目の前にやってきている、その第一号に君たちがなってみないか、と、声をかけたんです。例えばインディーズ盤でCDを出す、そこからどのくらいの収入があるか、どれだけCDが売れると生活できるか、等という話もしたんです。そして、今、僕はインディーズレーベルをやっていて、それ以外にもいろいろなことをやっていて、僕のやっていることがすごく2人の勉強にもなると思うし、これから生きていくうえで考えの部分の大きなヒントにもなると思う。僕はこういう人間だけど、一緒にやっていく気はないか?とそう言ったんです。そしたら、特に後にコバソロになる小林くん。彼は是非一緒にやりたい、と。それで、専門学校の卒業と同時に東京に出てきたんです。つまり僕が呼んだんです。もう大阪にいるよりも東京に出てきた方が早いと。

東京に出てきて、すぐにストリートやり始めて、すぐにCDも出して、生活できる水準のCDはあっという間に売っちゃうようになりました。その時から小林くんの中では起業するというイメージがあったと思います。当時、Myspace等の新しいWEBを介したサービスがいくつかあって、そういうものを彼は積極的に活用し始めていたんですね。そして、そういうところで結果も出し始めていて、それをきっかけに、それまでは僕が事務所で運営していたホームページも自分たちで運営を始めて。自分たちの出したい情報は自分たちで積極的に情報を発信し始める、そういう意識が彼の中でも芽生えてきたのを僕も凄くいいな、と思っていました。そうしたら、YouTubeがサービスをローンチして、彼から「YouTubeどう思いますか?」と尋ねられたんです。Youtbeはその当時は、まだまだMyspaceと比較しても認知されてなく、未開拓のものだったんですが、サービスとしてやり切れてないところがたくさんあるように思えていて、逆に大きな可能性があると思って彼にもそう伝えたんです。でもYouTubeをやるためにはカメラとかいろいろなものを買わなければいけない、そうしないと動画がアップできないし、そのやり方がわからないって言うから、カメラ位僕が買ってやるよって、1台めのカメラは僕が買ってあげたのかどうか忘れましたが、、、(笑)。そして、どう撮影した方が良いかのアドバイスもして、撮るための必要最低限のものを全て揃えさせました。Macも一緒に買いに行きました。DAWソフトの使い方から全部教えて、なんだかんだ、そういうのを3年位教えていたのかな、その後はインターネット系を教えていたかな。そうこうしているうちに彼は独り立ちしちゃって。YouTubeで動画を作るための機材がすごく増えてきて、その時まではワンルームのマンションに住んでいたのですが、2LDKの部屋に移って、そのうちの一部屋をYouTube用にしちゃって、そういう時もいちいちいちいち、彼は僕に相談してましたよ。そうこうしてたら、次は3LDKの部屋に移って、機材も充実してきて、今は凄いことになっていると思いますよ。最初の一歩はそんなものですよ。いきなりコバソロになるのは難しいけれども。

今の時代だったら、YouTubeではない、もっと魅力的なものは他にもあると思います。これからやっていった方が良いよ、これをやっていった方が良いよ、というのは違うアドバイスになると思うんですよ。今の時代に面白いものは他にあるんですよね。だからそういうことを、またどんどんと皆さんに教えていければな、と思ってます。

【宮田正広】
サウンドプロデューサー/A&R/マルチプレイヤー/エンジニアプロデューサー
財団法人ヤマハ音楽振興会が主催する第24回ポピュラーソングコンテスト本戦会、第13回世界歌謡祭に出場。25歳の時にミュージシャンに区切りをつけ、制作ディレクターとしてヤマハ音楽振興会やソニー・ミュージックエンタテインメントで15年に渡って実績と経験を積む。2000年、制作、レーベル、レコーディング、・マスタリングまでを行う Apple Paint Factory Ltd を設立。設立後、多数のロックバンドやシンガーソングライターをアマチュアからメジャーデビューに導くと同時にミュージシャンの独立を支援している。

<育成した主なアーティスト>
the brilliant green/フラワーカンパニーズ/To Be Continue(d)/センチメンタルバス/西岡和也(元 Continental Breakfast)/川嶋あい/コバソロ/go!go!vanillas/他多数

<講師からのメッセージ>
音楽業界は誰のものでしょう。CDが売れなくなったと言われて久しいですが、それでも音楽は必要です。音楽業界の前に音楽は誰に必要なのでしょうか?ヒット曲はそこから生まれます。これからは、誰もが音楽の世界で活躍するチャンスがあります。必要としている人に直接音楽を届けられるのです。音楽の仕事は音楽業界のものではありません。音楽を必要としている人に届ける仕事です。表現者がいて、ソングライターがいて、必要としている人がいる。これはとてもシンプルなことです。この講座ではまずはそこに立って仕事を始める。誰もが起業家になる。先ずは、アーティストをプロデュースすることから始まります。

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