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ひよこNo.31 画家

連載
ROCKひよこ組
公開
2011/01/26   14:41
更新
2011/01/26   14:41
ソース
bounce 328号 (2010年12月25日発行)
テキスト
インタヴュー・文/タマコ

 

タマゴからかえったばかりのロック・バンドが登場!

 

 

みなさ~ん! コ~ンニチハ~☆ タマゴからかえったばかりのロック・バンドが集まる〈ROCKひよこ組〉の担任、タマコです。2011年の目標は、〈いろいろひとりでできるようになる〉。がんばります! さて、今回のひよこちゃんは初作『嬉しい音楽』(野外フェスティバル)を発表した……画家。レーベル名も含めて何だそれ!とタマコも思いましたが、これがまた16人組というエラく楽しげな子たちで。

「バラバラのコミュニティーから集まった人が、一斉にバーンッと音を出したらおもしろそうだし、予想外の反応が起こりそうだなあと。結成当初は予定の合った10~20人ぐらいが流動的に参加していて、ギターが6人いたり、スティックを持っていなくてハンガーでドラムを叩く人がいたり、駅前で弾き語りをしてたオーストリア人がいたりといま以上にゴチャゴチャしてましたね。いまの16人は損得や理屈は抜きで、おもしろそうなことや愉快であることに貪欲な、好奇心に尻軽な面々です。バンドは人間性が大切だと思うので、人間的な魅力を持つ人たちを集めました」(藤森大河、ジャンべ:以下同)。

ギター、ベース、ドラムス、キーボード、ブラス隊に加えてガーナやセネガル、バリの打楽器にディジュリドゥ、ボンゴ、鉄琴や木琴、三味線、バケツ……と有象無象のアレコレで鳴らすは、たまらず身体が動く〈嬉しい音楽〉! ラテン、アフロ、チンドン、宇宙、ボサノヴァ、ドリフ……といったキーワードが匂い立つ、パワフルな楽曲がたっぷりです。

「踊らせたいというよりも〈躍らせたい〉。メンバーには、ダブステップDJやロカビリーDJ、ハードコアやシューゲイザーのバンドをやっていた人もいれば、Gacktのファン・クラブに入っている人もいるので、音楽的な共通項がないし、楽器も人も多すぎるうえに技術が足りないので、結果的に無国籍テイストになってしまうんです。だから私たちは景色やストーリー、例えば〈酔っ払った前向きなオッサン〉とか〈江戸時代の間抜けな盗人〉みたいなキャラクターがインスピレーションになっています」。

なるほどね。そういうオッサン、このアルバムのなかにいましたよ! そんな画家の野望は「一生続けること」だとか。継続は力なり! では2011年もヨロシクお付き合いください! また次回☆

 

ひよこ組のおともだち

 

アルカラ 『フィクションを科学する』 くだけねこ

各曲に引っ掛かりどころのあるギター・ロック。かつてのEGO-WRAPPIN'風味のジャジーなナンバーをはじめ、ZAZEN BOYSのようなシャープなアンサンブルを見せる瞬間とか、LUNA SEAみたいなエモさとか……。気になる。

快速東京 『ミュージックステーション』 YOUTH

次は~快速東京でーす(タモさん風)。2010年の〈フジロック〉で〈ROOKIE A GO-GO〉に出演し、話題となった4人組です。ショート・チューンばかりのポップで踊れるハードコアが楽しい! ワッツーシゾンビ好きにもヒットしそう。

the mornings 『SAVE THE MORNINGS!』 TAKE A SHOWER

〈TOKYO NEW WAVE 2010〉軍団の一味、ふたたび。ファスト・チューン多めのポスト・ハードコア・サウンドで、そのプログレッシヴ&アヴァンギャルドなアンサンブルに〈何じゃこりゃ!〉が止まらない! イイ!

THE××ズ 『THE××ズ』 Golden Shower

チョメチョメズ。新たな山城新伍……いやミドリ!?という女子1名&男子たちの4人組。フリーキーな女子ヴォーカルは後藤まりこっぽいけど、こちらはかなり真っ当なパンク・バンドです。冒頭の“突撃準備”なんてブルーハーツみたい。