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第190回 ─ おもしろサウンドの発信地、ZEの魅力を暴くZE!

レーベルに残された自由奔放でカラフルなディスコ・パンク盤の数々を紹介するZE! (その2)

連載
360°
公開
2009/11/18   18:00
更新
2009/11/18   18:06
ソース
『bounce』 316号(2009/11/25)
テキスト
文/北爪 啓之、小松 健一郎、櫻井 誠

LIZZY MERCIER DESCLOUX
『Mambo Nassau』
 (1980)
バハマ録音が功を奏したか、格段にファンキー度を上昇させた2作目は、〈ロック解釈したワールド・ミュージック〉の先駆けともなった。アフリカもカリブもNYも貪欲に咀嚼しているくせに、スタイリッシュな音として吐き出すあたりが流石は美食の国の人だ。*北爪

SUICIDE
『Second Album』
 ZE/Mute(1980)
アラン・ヴェガとマーティン・レヴによる電子パンク・デュオの2作目で、カーズのリック・オケイセックがプロデュースを担当。石野卓球版も有名な“Dream Baby Dream”をはじめ、やたらとノイジーだった前作に比べてポップなミニマル・ファンクが披露されている。*小松

LIZZY MERCIER DESCLOUX
『Zulu Rock』
 (1981)
アフリカ大陸を旅して現地ミュージシャンと作り上げた、お茶目なジャケの3作目。バハマで録音された前作の流れもあるのか、アフロ・カリビアンなサウンドをバックにフランス語混じりで伸び伸び歌ってます。M.I.A.も2作目の時にはこんな作り方をしてましたね。*櫻井

WAS (NOT WAS)
『Was (Not Was)』
 (1981)
ディスコ・クラシック“Wheel Me Out”と“Out Come The Freaks”を収録したファースト・アルバム。この大名盤をデトロイトの白人2人組が生み出していたという驚きの事実こそ、〈Mutant Disco〉というコンピが生まれたきっかけではないでしょうか。*櫻井


VARIOUS ARTISTS
『Mutant Disco』
 (1981)
後に第3弾まで制作され、世界中に突然変異ディスコ・リヴァイヴァル・ウィルスを撒き散らすことになるZEの看板シリーズ。ZEのメインどころは大体収録されてるので、入門編として聴くにはこれが最適かも。フランスの冴えない少年隊(!?)、ギャルソンズが2曲も! *櫻井

KID CREOLE AND THE COCONUTS
『Fresh Fruit In Foreign Places』
 ZE/ヴィヴィド(1982)
スカ、レゲエ、カリプソ、サルサなどの南国音楽をJB'sばりに黒い演奏で構築するお祭り集団の2作目。オーガスト・ダーネルの伊達紳士なルックスも非常にいかがわしく、米米CLUBのルーツとしても忘れ難い一枚だ! *小松