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第25回 ─ 野球日本代表とポリス

連載
Bar YAMAGA
公開
2008/12/11   04:00
更新
2008/12/11   18:07
ソース
『bounce』 305号(2008/11/25)
テキスト
文/〈Bar YAMAGA〉のバーテン

武藤昭平による、〈憧れのアーティストたちと酒場でいっしょに酒を飲んだら?〉――という深夜の妄想話!

 29時。ここ〈Bar YAMAGA〉でずいぶんと酔いが回りはじめた3人──ザ・フーのドラマーであるキース・ムーン、ジャズ・ドラマーの大御所・ジーン・クルーパ、そして俺、武藤昭平。酒を飲みながらの話題は、いつの間にか〈誰と誰が似ているか〉といったネタで盛り上がりをみせていた。

 そこでキース・ムーンが話しはじめた。「そういえば、夏に北京でオリンピックをやってただろう? 野球のオリンピック日本代表で、中日のピッチャーのカワカミケンシンっているじゃねえか。あのカワカミ、THE NEATBEATSでヴォーカル&ギターを担当している〈Mr. PAN〉ことマナベに似てないか?」「あ~、確かに似てるかも。なんか真鍋君をガッチリさせて逞しくすると、川上憲伸っぽいかも」と頷く俺が続けて言う。「じゃあ、オリンピックを観てて俺も思ったんですが、同じく野球日本代表の選手で西武ライオンズのG.G.佐藤選手っているじゃないですか? G.G.佐藤の鼻から下って、スカパラのバリトン・サックス担当の谷中さんにそっくりなんですよね」。するとジーンが言う、「それは無精髭の具合とかだけじゃないのか?」「まぁ、そうですけど……キャップを被った谷中さんを見ると、〈あっ、G.G.佐藤だ!〉って思ってしまうんですよね」。そう言う俺に、今度はキースが口を開いた。「そういえばポリスが再結成してツアーを回ったろ? 60歳を超えたギターのアンディ・サマーズ、ホッペタあたりがずいぶんとポッチャリしててさぁ。それこそアンディ・サマーズの鼻から下だけを見ると、何となくだが、ドリフの高木ブーに見えてくるんだよ」「そうですかねぇ?」。そうキースの意見に切り返した俺が、ふたたび話しはじめる。「ポリスでいうと、ドラムのスチュアート・コープランドなんですが……何となくですよ、何となくソウル・フラワー・ユニオンのキーボーディストの奥野真哉さんに似てないですか?」。するとジーンが俺に言う。「それはかなり微妙だなぁ、ムトウ。気持ちはわからんでもないが……」。そして俺、「すいません! 焼酎おかわりください。ロックで!」。

……武藤昭平、あくまでも妄想の話。

深夜の妄想盤

東京スカパラダイスオーケストラ 『Perfect Future』 cutting edge(2008)
ポエム調のメールで武藤さん及び、周りの方々を困惑させている谷中敦さん(2007年9月号の連載参照)。そういえば、一時は〈若かりし頃の三國連太郎に似ている〉と騒がれてましたが……となると〈G.G.=三國〉ってことでしょうか!?

THE POLICE 『The Police』 A&M 
昨年まさかの再結成を果たし、サマーズさんに関して言えば自伝映画の世界公開も決定!……と、ノリにノッている最中に、キースさん、少々お口が過ぎますよ! 確かに若干(?)増量しましたが、今年2月に日本でも披露された変わらぬギター・プレイには痺れましたよね!

ソウル・フラワー・ユニオン 『カンテ・ディアスポラ』 BM tunes(2008)
ヴォーカルの中川敬さんはこの手の〈似てるネタ〉の常連ですが(例:今くるよ師匠、小熊英二さん他)、奥野さんを引っ張り出してくるなんて、流石は武藤さん、渋いですね。ただし、私もジーンさんと同感です。微妙……。

PROFILE

武藤昭平
ジャズとパンクを融合させたオリジナルなサウンドで人気を博す伊達男音楽集団、勝手にしやがれのドラマー/ヴォーカリスト。レーベル移籍後初となるニュー・アルバム『マイ・ライフ...』(tearbridge)も大好評リリース中。12月11日(木)に東京・九段会館大ホールで冬恒例のワンマン・ライヴも決定! 気になるスペシャル・ゲストには、クハラカズユキと茂木欣一の名前が!! その他、バンドの最新ニュースは〈www.katteni-shiyagare.com〉でチェック!!