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第1回 ─ くるり @ タワーレコード新宿店 2008年9月27日(土)

連載
TOWER RECORDS SHINJUKU 10th ANNIVERSARY
公開
2008/10/02   18:00
テキスト
文/北野 創

 今年でオープン10周年を迎えるタワーレコード新宿店では、現在〈TOWER RECORDS SHINJUKU 10th ANNIVERSARY〉と題してさまざまなイヴェントやキャンペーンを展開中! オモシロ企画が目白押しのこの1か月間を、bounce.comでは独自の視点で追いかけていきます! その記念すべき第一回は、9月27日(土)に新宿店7Fの特設ステージで行われたくるりのインストア・ライヴをレポート。アコースティック・セットというレアな編成&選曲で楽しませてくれた二人のパフォーマンスをた~っぷりとお届けします!!

  いかにも〈散歩がてらに来ました〉ってなノリの普段着スタイルで登場したくるりのお二人。リハーサルでは“虹”をフル・コーラスで披露し、喉ならしもバッチリの彼らは、まず「新宿店10周年おめでとうございまーす」との挨拶に続いてタワー新宿店とのゆかり話を披露。なんでも、くるりが地元・京都で活動していた頃に知り合ったタワー京都店のスタッフが、現在は新宿店で働いている模様。くるりは当時、インディーズからリリースしたCDを置いてもらうために自ら営業にまわっていたらしく、その時からのお知り合いらしい。岸田の「試聴機に入れてくれはったんやけど、そしたらポップに〈レッド・ツェッペリン好きは必聴!〉って書いてて」の言葉には会場も大爆笑!

  「今日は未発表曲を中心にやります」との宣言と共に爪弾かれはじめたのは、夏のツアーでも演奏されていた新曲。ちょっぴりレイジーなアコギの調べに素朴ながらも力強い旋律がしっくりと馴染む、涼しい秋風のように心地よいナンバーだ。その後も同じく新曲が続き、明るいメロディーと牧歌的で可愛らしい歌詞が、会場をやわらかな空気で満たしてくれる。


  続いて、本日のメインディッシュとなる“さよならリグレット”を披露。CDでは土岐麻子が担当していたコーラスを、佐藤が意外なまでの美声で忠実になぞっていてビックリ。カレーのCM用に制作したというこの楽曲、最初は「〈じゃがいもにんじん~〉みたいのを作ろうと思った」らしいのだが、結局は「〈夜汽車はコトコト〉の部分がカレーっぽい」と強引につじつま合わせ……なんて裏話も飛び出していた。

 4曲目は“ラブソング”“ブレーメン”“5月の海”の3択から、会場での1番人気となった“5月の海”をチョイス。コンピ盤『みやこ音楽』のみに収録されているこの楽曲が選ばれるとは、かなりコアなファンが集まっている様子……。そして最後は、会場からのリクエストに応えて、最近のくるりナンバーのなかでも屈指の名曲“ブレーメン”で締め。〈あのオーケストラを従えた壮大な曲を二人で再現できるの?〉といった杞憂も一発で吹き飛ばす気迫のパフォーマンスで聴くものを一気に引き込み、後半部ではスタッフによる鈴の音、観客の手拍子も加わって、ダイナミックにヒートアップ! 会場が一体となって駆け抜ける昂揚感を湛えたまま、大団円を迎えた。

  アコギとベースのみというシンプルな編成ゆえか、その演奏&歌唱力とグッド・メロディーが孕む凄みが剥き出しとなってビシバシと伝わってきた今回のライヴ。ゆるゆるとアットホームな雰囲気が秋の空気にスコンとハマっていたけど、はっきり言って30分足らずじゃあ全然食い足りなかったぞ!

くるり タワーレコード新宿店インストア・ライヴ セットリスト

―リハーサル―
1. 虹

―本編―
1. 新曲
2. 新曲
3. さよならリグレット
4. 五月の海
5. ブレーメン

▼くるりの作品

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・Go! Go! NOISE McCARTNEY RECORDS(連載/bounce.com)
・くるり(テキスト/bounce誌 288号より転載)

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