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第353回 ─ Curtis Mayfield

連載
NEW OPUSコラム
公開
2008/05/29   00:00
更新
2008/05/29   17:41
ソース
『bounce』 299号(2008/5/25)
テキスト
文/林 剛

カーティスが楽曲の中に残したメッセージ


  ソウル系の貴重映像が次々と発掘されていくなか、今度はカーティス・メイフィールド在籍時のインプレッションズと、カーティスのソロ転向後のライヴ風景を収めたDVD「Movin' On Up : The Music And Message Of Curtis Mayfield And The Impressions」が登場した。各種TV番組のフィルム(65~73年)をほぼ時系列で並べ、曲間に関係者のコメントを織り込みながら、激動の時代とそれに呼応した楽曲の意義を見つめ直すというもので、生前のカーティスをはじめ、インプレッションズの同僚だったサム・グッデンやフレッド・キャッシュ、アレンジャーのジョニー・ペイト、カーティスの妻であるアルセイダ、それにカルロス・サンタナやチャックDらによって、カーティスの曲の根底に流れる人間愛が数々のエピソードと共に語られていく。映像自体も、ボートに乗って歌われる“People Get Ready”のプロモ・クリップ風フィルム、映画「Save The Children」でのヘンリー・ギブソンらを従えた演奏シーンなど観どころは尽きない。ドイツのTV放映用に行ったソロ・ライヴを含む特典映像を合わせれば合計3時間に及ぶ大ヴォリュームだ。インプレッションズのデビューから今年で50年。折りしも60年代後半以降のアルバム群が2in1でリイシューされるなど、またまた再評価の時がやってきた。

▼このたび2in1でリイシューされたばかりのインプレッションズの作品を一部紹介。