新しいバッド・ボーイを象徴する女神たちがニュー・アルバムを投下!

90年代に確立された帝国の威光はいまも鮮烈ながら、往年のバッド・ボーイが残した偉業は偉業として、われわれはそろそろ認識を切り替えるべきなのだろう。現在のバッド・ボーイを背負うのはヤング・ジョックやキャシー、そしてダニティ・ケインらであり、彼らの躍進によってレーベルはいま新たな全盛期を迎えているのだと。もちろんシェリ・デニスやマリオ・ワイナンズのように伝統的なバッド・ボーイらしさを継承する名前も健在ではあるが、先述した面々……特にここで紹介するダニティ・ケインの勢いには凄まじいものがあるのだ。もともとP・ディディがプロデュースするMTVのオーディション番組「Making The Band 3」によって選出された彼女らは、処女作の『Danity Kane』でいきなり全米チャートを制覇! それから2年を経てこのたび登場したセカンド・アルバム『Welcome To The Dollhouse』も余裕で全米No.1を奪取している。前作にも参加していたデンジャやブライアン・マイケル・コックス、新進のステレオタイプスらがプロデュースを手掛け、前作にはノータッチだったディディも今回はマリオ・ワイナンズらと共に大きく関与。ポップ・シーンのド真ん中を狙い撃つサウンドの破壊力とヴァラエティーは前作以上で、彼女らとレーベルの黄金時代がまだまだ続くことを力強く宣言するかのようだ。
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