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第25回 ─ CLICK HOUSE

第25回 ─ CLICK HOUSE(3)

連載
Di(s)ctionary
公開
2008/04/17   00:00
更新
2008/04/17   17:42
ソース
『bounce』 297号(2008/3/25)
テキスト
文/石田 靖博

II それでは実際に聴いてみよう! その2


RICHARDO VILLALOBOS 『The Au Harem D'Archimede』 Perlon(2004)
通称〈生首〉こと『Fizheuer Zieheuer』(2006年)のロング・トリップが特大ショックを与えた、現在のクリック・シーンをリードするヴィラロボスじゃ。その唯我独尊の奇才ぶりは今作でも炸裂。クリックを知りたいなら、こやつを聴くことは掟である!


AUDION 『Suckfish』 Spectral/Ghostly International(2005)
ファルス名義も用いるマシュー・ディアだが、このオーディオンとしてフロアを皆殺しにすること数限りなし。しかし、真の殺しチューン“Mouth To Mouth”や“Noiser”は今作以降の登場だからイヤになる。ケミカル兄弟からダブファイアまでリミックス仕事も強烈!

HOLDEN 『The Idiots Are Winning』 Border Community(2006)
大バコ御用達だったプログレッシヴ・ハウスとクリック・ハウスの共振が生み出した記念碑的な名曲、ネイサン・フェイクの“The Sky Was Pink”を生み出したのがこのホールデンだ。今作には、リズムだけ聴くとまんまプラスティックマンな曲まである!

『Jesse Rose Presents Body Language Vol. III』 Get Physical(2006)
ジェシ・ローズ自身も関わるダブサイデッド(スウィッチの主宰レーベル)の音源を含むミックスCD。大ネタ使い、奇怪なブレイク、狂ったベースライン、シカゴ・ハウス的なズンドコ・ビートのストレンジ・ハウスはクリックの文脈でも大人気である!

COBBLESTONE JAZZ 『23 Seconds』 Wagon Repair(2007)
〈クリック界二大マシュー〉のディアじゃないほう、マシュー・ジョンソンが率いるトリオの傑作。“Dump Truck”“India In Me”と殺しチューンの存在も強力だが、何と言っても40分に渡るジャズ・セッション的なライヴ・テイクが最高なのである!

『Rekids One』 Rekids(2007)
もともとは過激なマッシュアップ制作で名を馳せたレディオスレイヴも、自身のレーベル=レキッズの立ち上げと並行してクリック・ハウス化を強め、いまではUKクリック界の筆頭である! ルーク・ソロモンやマット・オブライエンなど周囲に集まる連中も強力で、目が離せないのである!