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第315回 ─ "ALIANCE" WARNING!

連載
NEW OPUSコラム
公開
2008/03/13   00:00
更新
2008/03/13   17:30
ソース
『bounce』 296号(2008/2/25)
テキスト
文/池城 美菜子

バウンティ・キラーを中心とするアライアンス・クルー周辺に気をつけろ!!

 アライアンスは、ダンスホール界の番長、バウンティ・キラーを頂点とするクルーだ。ただしカッチリした組織図は存在せず、あくまでキラー番長を目標とし、彼に魅せられたアーティストたちがランダムに属している。アライアンス入りのメリットは〈バウンティお墨付き〉がつく点で、それをバネにブレイクするケースは多数。エレファント・マンは元アライアンスだし、ウェイン・マーシャルやヴァイブス・カーテルあたりもきっかけは番長。カーテルは番長の代表曲“Sufferer”を書いたことで知られ、当初バウンティへの敬愛を大っぴらに表していたものの、ほかの若手が台頭するにつれて単独行動が目立つようになり、昨年は番長の宿命のライヴァル=ビーニ・マンの結婚式に出席するという暴挙に出た。これ以外でも、アライアンスの注目度が上がるにつれ、他の所属アーティストをライヴァル視する傾向が生まれ、カーテルがビジー・シグナルを嫌っているとの噂が立ったと思ったら、カーテルと仲の良いアイドニアがビジーと喧嘩したり、それをマヴァードが迎え撃ったりという男塾な展開になっている。マヴァード~デセーカ~セラーニ人気の爆発で、また勢力図が塗り替えられそうな今日この頃。バウンティ番長の〈ついて来たい奴だけついて来い〉という姿勢が、アライアンスの活きの良さに繋がっている一方、クルーのわりには無法地帯である一因かも。
▼文中に登場したアーティストの作品を紹介。

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