NEWS & COLUMN ニュース/記事

第71回 ─ クリスマス2007

連載
Discographic  
公開
2007/12/06   19:00
ソース
『bounce』 293号(2007/11/25)
テキスト
文/サンタクロース

サンタさんがお気に入りのクリスマス盤を紹介してくれたよ!

──あの~、サンタさんですよね!? ここにサインしてもらえませんか?

サンタクロース「すまんが、いまはそれどころではないんじゃよ……(オロオロ)」

──どうかしたんですか?

サンタ「実は子供たちに届けるプレゼントの準備がまったく追いつかなくって」

──えっ!? だってクリスマスまでもう時間がないじゃないですか!

サンタ「そうなんじゃ! 今年は素晴らしいクリスマス・アルバムが大漁なんで……つまりうっかり聴き入ってしまったんじゃよ」

──へぇ~、例えばどのへんの作品ですか? よかったら教えてください。

サンタ「べつに構わんが、そのかわりちょっと手を貸してくれんかのう!?」

──いいですよ。それにしても毎年ひとりで仕込んでるなんて大変ですね。

サンタ「いやいや、いつもは天使やら雪だるまやらも手伝ってくれるんじゃが……」

──あ、わかった! みんな家でCDをチェックしてるんだ!?

サンタ「そのとおり! アイツらも今月号のどこかでレコメンドしているみたいだから、探してみるといい。さてさて、さっそくワシのオススメ盤を紹介していこうか!」

MICHAEL BUBLE 『Let It Snow!』 143/Reprise/ワーナー 
若い頃のワシにそっくりだと噂の(!?)ブーブレ君が、ミニ・アルバムを届けてくれたぞ。表題曲をはじめとするお馴染みのナンバーを、ここまで色っぽくカヴァーしてしまうんじゃからズルイよな~。

SHAWN LEE'S PING PONG ORCHE-STRA 『A Very Ping Pong Christmas』 Ubi-quity 
ヴィンテージ機材を駆使したカヴァー集。フニャフニャしたシタールが危険な“Little Drummer Boy”然り、楽器選びに驚かされるものの、どれも耳触りの良いロック・アレンジが施されているのでBGMにも最適じゃよ!

JOE GIBBS 『Reggae Christmas』 VP 
このたびジョー・ギブス作品が一挙にリイシューされたが、そのなかにデニス・ブラウンやホレス・アンディ、ベレス・ハモンドなどの歌声をフィーチャーした78年のクリスマス盤も! レゲエの極太なリズムで横揺れしよう!!

KELLY SWEET 『Sweet & Holy Gift』 Razor & Tie/ビクター 
透明度の高い歌唱が魅力の19歳から甘~い贈り物じゃ。マーク・ポートマン製の新曲やデイヴ・コズのサックスと絡んだナンバーなどで、ちょっぴり大人びた彼女に出会えたりも。

VARIOUS ARTISTS 『X'mas Bossa -The Greatest X' mas Hits In Bossa Style』 DefSTAR 
Ticaの武田カオリちゃんらが参加したボッサ仕立てのカヴァー集。岡村靖幸君の“Peach X'mas”や山下達郎さんのアレなど、J-Popヒッツが満載なのも嬉しいわい。

AMY HANAIALI'I 『A Hawaiian Christmas』 Tiki Man/Plumeria 
ハワイの歌姫が現地の言葉でカヴァーした南国盤じゃが、こんなにファルセットの利いた“Silent Night”は初めて聴いたのう! 最近フラに夢中なキミのお母さんもきっと喜ぶはずじゃ。

Full Of Harmony 『WHITE ALBUM』 ビクター 
冬ソングを集めたベスト盤。子どもたちのコーラスも微笑ましい軽快な冒頭曲“Christmas Smile Everyday”や3人の歌唱力が活きた熱唱バラードなど、ここでしか聴けない新曲も収録されているんじゃ!

BONEY JAMES 『Christmas Present』 Concord/ユニバーサル 
サックス奏者の彼はアンジー・ストーンやアンソニー・ハミルトンらR&Bシンガーを招いて、スムースなアルバムをみんなにプレゼント。とりわけ、シャンテ・ムーアが吐息混じりに歌う“Santa Baby”は……キッズには聴かせられんよ(紅潮)。

THIS CHRISTMAS 『Soundtrack』 Jive 
クリス・ブラウンも出演しているハートフル・ホーム・コメディー映画のサントラは、クリスによるダニー・ハサウェイやオーティス・レディングのカヴァーも収録した注目盤じゃ。P22で紹介されている新作とセットで聴くとなお良し!

akiko 『a white album』 Verve/ユニバーサル
『LITTLE MISS JAZZ AND JIVE』以来、2年ぶりに小西康陽とタッグを組んだ今作は、THE SKA FLAMESが参加するなどホーム・パーティー仕様の賑やかな一枚。カンパ~イ!!