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第133回 ─ Shall We ディケイダンス!?

連載
360°
公開
2007/11/29   20:00
ソース
『bounce』 293号(2007/11/25)
テキスト
文/若狭谷 力



  昨今のパンク/エモ・シーンにおいてもっとも躍進したインディー・レーベルのひとつが、ディケイダンスだろう。このディケイダンスはシーンの若大将、フォール・アウト・ボーイのピート・ウェンツとフェルド・バイ・ラーメンの元スタッフ(ジョンさん)が共同で設立し、カタチ的にはラーメン傘下にあるものの、ピート自身がレーベル業務のほぼすべてをハンドリング。ラーメンからの資金的なサポートも少なからずあるにせよ、独立性の高い運営を行っている。つまりレーベルの命運はすべてピートの手腕に委ねられているということだ。

 2002年のスタート当初こそ〈ピートのレーベル〉というトピックばかりが取り沙汰されていたものの、パニック!アット・ザ・ディスコの大ブレイクで状況は一変。立ち上げからわずか3年足らずで、音楽業界を席巻する重要レーベルへと急成長を遂げた。また、昨年から今年にかけては所属アーティスト計8組のうち7組もが来日を果たし、それに合わせてこれまでに発表されたアルバムのほとんどが日本盤化されるなど、わが国でも人気急上昇中。要するにディケイダンスはいまもっとも注目すべきレーベルなのだ。そのように勢いづく〈ディケイダンス旋風〉を感じ取ってもらうべく、ここではレーベル発の素晴らしい作品を紹介していこう。

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