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第11回 ─ あがた森魚ほか、時代を超えて輝き続ける素晴らしき名盤たち

連載
Ho!楽探検 タイムマシーン
公開
2007/11/22   11:00
更新
2007/11/22   17:33
ソース
『bounce』 292号(2007/10/25)
テキスト
文/騎士 昭和

時代を超えて輝き続ける、素晴らしき〈Ho!楽〉名盤との遭遇

 まずは35年前にタ~イムスリップ! デビュー35周年で復刻が続いているあがた森魚の、72年に発表されたファースト・アルバム『乙女の儚夢』が紙ジャケでリイシュー。大ヒット曲“赤色エレジー”も収録された今作は、〈大正ロマン〉をコンセプトにフェアポート・コンヴェンション的なブリティッシュ・トラッドへアプローチしたコンセプチュアル・フォーク・アルバムの名盤だよ! また、細野晴臣と並ぶ日本のポップス王=久保田麻琴が裸のラリーズ在籍中の73年に発表したソロ作『まちぼうけ』も紙ジャケでリイシュー。フィンガー・ピッキングによる温もりのあるアコースティック・サウンドで、世界的にも有名なアシッド・フォーク名盤だ。そして先日、惜しくも他界した〈日本のポップス界最大の作詞家〉である阿久悠。彼の作詞家デビュー40周年を記念して、〈阿久悠を歌った100人〉と題した〈女性歌謡曲編〉〈男性歌謡曲編〉〈女性アイドル編〉〈男性ポップス編〉〈GS・フォーク・ニューミュージック編〉の計5枚が同時に登場。1アーティスト1曲ずつ、1枚に20曲収録されていて、誰もが知ってるあんな曲こんな曲がみんな彼の手によるものってことに驚かされつつ、それぞれの歌詞世界の素晴らしさを改めて楽しめる好企画盤だよ。

 さらに、91年のファースト・アルバム『LOVE! LOVE! & LOVE!』をはじめ、オリジナル・ラヴが90年代前半にリリースしたアルバム6枚が、そして菊地成孔率いる伝説のポップ歌謡バンド(のちユニットに)=SPANK HAPPYが94年に発表したファースト・アルバム『MY NAME IS』も、2作目『FREAK SMILE』と共に嬉しいリイシューだ! 90年代のキラキラとしたハイ・クォリティー・ポップ・サウンドが楽しめちゃうよ!