石野卓球がディレクションする注目レーベル!!
今年もいよいよ目前に迫ってきた国内最大のテクノの祭典〈WIRE〉を毎年オーガナイズし、いまや世界的なテクノ・ゴッドのひとりとも賞される石野卓球。そんな彼がディレクションするレーベルとして、2003年からスタートしたのがPlatikです。同じく石野絡みのブランドといえば、彼自身や電気グルーヴ、DJ TASAKAの所属するLOOPAもありますが、インディーならではの自由なリリース・ペースと趣味性の高い魅力的なラインナップで、リリースを重ねるごとに注目度を増しているのがこのレーベルなのです。オルター・イーゴやゾンビ・ネイションらの〈WIRE〉でのライヴを収録したDVDをリリースしたり、昨年にはサブ・レーベルのKoplatikoを始動させるなど、そのカタログは国内外の大物から新人まで多彩な名前が並ぶヴァラエティー豊かなものとなりました。ここではその一部を紹介しましょう。
『GATHERING TRAXX VOL. 1』 Platik(2007) 多種多様な新進アクト11組の楽曲を収めた、レーベル初のコンピ作品。〈STRENE〉のレジデントDJでもあるTEN、ベルリンで活動するSUNSEAKER、謎のCAデュオ(?)であるso la mimie……とスタイルもスタンスもバラバラでおもしろい。先物買いにもバッチリ。
WESTBAM 『Electro Pogo Jam 133.3』 Platik(2003) 記念すべきレーベルの第1弾作品は、その年の〈WIRE〉にも出演した卓球の盟友によるミックスCDでありました。往年の〈Mayday〉マナーでパンキッシュなエレクトロを調理したバムさんならではのゲンコツ仕事にKO!
BEROSHIMA 『The Catastrophe Ballet』 Platik(2004) 少し間を置いての第2弾は、卓球やDJ TASAKAとの交流も深いフランク・ムラーのベロシマ名義作。いかにもドイツ産らしく、DAF風味も濃厚なエレポップ~エレクトロ・ディスコがクールに展開されております。
RYUKYU DISKO 『RYUKYUDISK O TECH』 Platik(2005) 前年のデビュー・ミニ・アルバム『LEQUIO DISK』で話題を蒔いた沖縄産双子ユニットの初フル作。卓球やTOBYといった先達から、実弟のNAOTO(ORANGE RANGE)、民謡歌手の仲村奈月までをチャンプルーした快作!
Kagami 『SPARK ARTS』 Platik(2005) 前年の『WIRE GIGS』に続いて本レーベルからのリリースとなった通算3枚目のオリジナル作。iLLのナカコーやKaori、Megなど個性的なシンガー勢を配し、〈Tokyo Disco~の人〉的な従来のイメージを払拭せんとした野心作でした。
WESTBAM 『Do You Believe In The Westworld』 Low Spirit/Platik(2005) バムやんが今度は毎度のフロア直行トラックを満載したオリジナル・アルバムで再降臨! ヴェルヴェット・アンダーグラウンド“Sunday Morning”のカヴァーというニコニコな飛び道具もアリ。
TOKTOK 『Temee!』 Platik(2006) もはや〈WIRE〉の常連なベルリンのユニット、トクトクの日本編集盤。ソフィ・Oとの人気曲“Missy Queen's Gonna Die”から本作のエクスクルーシヴとなる“Brullaffe”まで、ビキビキ楽しい電気のグルーヴが満載!!
RYUKYU DISKO 『PEEKAN』 Platik(2006) 2枚目のフル・アルバム。ZAZEN BOYSをサンプリングしたトラックなど、ジャケそのまんまじゃないヒネリも含めて彼ら流テクノの完成型を聴かせてくれます。メジャー移籍を飾るコラボ・シングル3連弾と合わせてどうぞ!
TOBY 『ELECTRIC SMOOCH』 Platik(2007) 日本に〈Love Parade〉を紹介し、古くは電グルの“虹”をリミックスした縁もある〈テクノ外交官〉の初オリジナル作! アシッドやミニマル、ポップな歌モノなど、20年ものキャリアを楽しく総括してみせたカラフルな名作です。
HIROSHI KAWANABE 『dadada』 Koplatiko(2007) TOKYO NO.1 SOUL SETなどで活躍する川辺ヒロシの、オフィシャルでは初となるミックスCD。クリックやミニマル、ダブ、ディスコなどを縦横無尽に繋いだ現場感のある内容に大興奮です。卓球と組んだInKの別掲作を聴く前にチェックすべし!
Susumu Yokota 『Triple Time Dance』 Koplatiko(2006) こちらはサブ・レーベルにあたるKoplatikoの第1弾。別掲レヴューの新作も含めて旺盛なリリースを続けている横田さんですが、これは全曲がミニマルな3拍子のトラックで固められたコンセプチュアルな冒険作であります。
SECRET CINEMA 『Live At Sterne』 Platik(2006) ロッテルダムのテクノ魔人が卓球主催の〈STERNE〉4周年記念パーティーで披露したライヴの模様を収録! 同年に発表したアルバム『Skunk & Espresso』の曲を中心に、臨場感たっぷりの秘密映画が鑑賞できます。