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第125回 ─ 90年代初頭、レゲエを学ぶために2人のサムライが海を渡った……

第125回 ─ 90年代初頭、レゲエを学ぶために2人のサムライが海を渡った……(3)

連載
360°
公開
2007/06/28   18:00
ソース
『bounce』 288号(2007/6/25)
テキスト
文/岡部 徳枝

NYでの生活がスタート

 ノエルをツテに、いざNYに降り立ったアキソルだが、そこで案内された住み込み場所は、なんとモーガン・ヘリテイジの基地〈71コーネリア〉だった。滞在した4か月間、彼らの父であり、ビッグ・シンガーであるデンロイ・モーガンをはじめ、モーガン一家の人々から温かいケアを受けることとなる。さらにその隣に住んでいたのが、彼らのDJ人生に大きな影響を与える重要人物、メジャー・マックレル。「なんもわからん俺たちに、マックレルは本当にいろいろ教えてくれた。リリックの書き方から曲の作り方など音楽に関わることはもちろん、ジャマイカのカルチャーや生活、もう何から何まで」(ACKEE)、「俺たちの先生であり、恩人だわね」(SALTFISH)。そんなマックレルから常々言われていたのは〈ネイティヴな話し方を覚えろ〉ということ。本人たちも「言葉を覚えんと修行にならん」(SALTFISH)と、2人の間の会話でさえパトワ! 日本語は一切使わないようにしていたという。