銀幕のなかのHOSONOサウンド
映画界にも広がっていった細野サウンド。宮崎駿監督の84年作「風の谷のナウシカ」のようにイメージ・ソング(歌・安田成美)のみを手掛けたものから、沖縄を舞台にした85年の「パラダイスビュー」、同年の長編アニメ「銀河鉄道の夜」、87年の「源氏物語」など全編を手掛けたものまで。これまでのキャリアをベースに、聴き手の想像力を掻き立てる独特の音世界をスクリーンのなかでも響かせた。
トリビュート・アルバムでは、“風の谷のナウシカ”を坂本龍一+嶺川貴子が、“銀河鉄道の夜”をといぼっくすがカヴァー。
日本人のうたごころ
80年代中盤~後半には、アンビエントやワールド・ミュージックなどにも着手した細野が、91年に忌野清志郎、坂本冬美との異色ユニット、HISを結成。日本人の〈うたごころ〉にフォーカスしてみせた。
トリビュート・アルバムでは、HIS“日本の人”をサケロックオールスターズ+寺尾紗穂がカヴァー。
90年代に入ってもコンスタントに刺激的な作品を送り続けた細野。ビ ル・ラズウェルとのコラボ、コシミハルとのユニット=swing slow、アトム・ハートらとのHAT……その多くがCD入手困難って!? 乞う復刻!
手塚治虫生誕70周年を記念したトリビュート・アルバムにひょっこり参加。ストーリーとは関係なく手塚マンガにたびたび登場する〈ひょうたんつぎ〉を取り上げるとは、いかにも細野らしい。
トリビュート・アルバムでは、『ATOM KIDS Tribute to the king“O.T.”』収録の“omukae De Gonsu”をmiroqueがカヴァー。

98年にリリースされた『ATOM KIDS Tribute to the king“O.T.”』(ワーナー)。現在廃盤(涙)
同志ふたたび
2002年には高橋幸宏とのユニット、SKETCH SHOWを結成。エレクトロニカへの接近を図った芸術的サウンドは、国内外で高い評価を得た。坂本龍一を加えてHuman Audio Sponge名義でのパフォーマンスも披露。
トリビュート・アルバムでは、『audio sponge』収録の“Turn Turn”をコーネリアス+坂本龍一がカヴァー。
下は、近年のソロ・ライヴの模様を収めたDVD『東京シャイネス』(スピードスター)。細野晴臣、いまだヤバし! そして……。
12年ぶりとなるソロ・アルバムも今年中に登場か……!?
2007年もモア・ベターよ!