10人の女性ヴォーカリストたちがビートルズの曲をララバイとしてカヴァーした〈赤盤〉の続編となる〈青盤〉に参加したのは、10人の男性ヴォーカリストたち。ハナレグミ、Caravan、小池龍平(Hands of Creation)、そして青柳拓次が、アコースティックなサウンドを軸にオーガニックな魅力に溢れた歌声を披露すると、続くSaigenjiの“If I Fell”や、曽我部恵一による“I'm So Tired”では、いつになく抑えめな彼らの歌声も印象的です。エキゾな風味の蔡忠浩(bonobos)やおおはた雄一、初期のゼロ7を彷彿とさせるフォーキーなキセルによる“Free As A Bird”、さらに細野晴臣が滋味に溢れた歌声を聴かせるラストの“Goodnight”やインスト曲も収録した、至福の時間を過ごさせてくれる全12曲。原曲が持つムードに配慮した無理のないアレンジからも、プロデュースを務めた鈴木惣一朗のビートルズに対する〈愛〉を感じる、繊細でたおやかな魅力に溢れた作品集に仕上がっています。
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