『SADISTIC MIKA BAND』 東芝EMI（1973）
グラム・ロック・ムーヴメントに影響を受けた加藤和彦の下で制作された、超スター軍団によるファースト・アルバム。“ピクニック・ブギ”などカラフルなキャンディーをぶちまけたようなロックに日本語詞を乗せた、卓越したセンスはいまでも衝撃的!
『黒船』 東芝EMI（1974）
前作がUKで高評価を得た彼らがクリス・トーマス船長に率いられ、海を超えてやってきた2作目は、日本人のロック観に〈開国〉を促した。プログレやファンクをも呑み込み、和製グラムの名曲“タイムマシンにおねがい”をも血肉としてしまった、高次元のコンセプト・アルバムだ。
『HOT! MENU』 東芝EMI（1975）
3作目にして第1期ミカ・バンドの完結作。後のサディスティックスにも通じるフュージョン風味と“マダマダ産婆”“ファンキー MAH-JANG”をはじめとした楽曲で聴かせるユーモアなど、技術と遊び心を兼ね備えた楽曲が目白押し。和製ロックのひとつの完成型と言っても過言ではないだろう。
『Live in London』 東芝EMI（1976）
前年のロキシー・ミュージックとのUKツアーの模様を収めたライヴ盤。アンコールでロキシーの演奏時間を食ってしまったほど現地でもウケまくる様子は、まさにUKでも人気を博すSUSHIのよう!? 後藤次利のチョッパーが唸る“塀までひとっとび”は圧巻の名演。
『天晴』 東芝EMI（1989）
解散後14年ぶりとなる再結成アルバムは、桐島かれんをヴォーカルに迎え、豊富なキャリアを積んだ各々のメンバーが丁寧に作り上げたポップでデカダンでゴージャスな作品集。“ダシール・ハメット&ポップコーン”で聴かせる桐島かれんのガーリー指数高めな歌声は悶絶モノ。
『晴天』 東芝EMI（1989）
再結成ライヴの模様を真空パックしたライヴ盤。新旧ミカ・バンドの楽曲をたっぷりと重厚なサウンドで楽しめる本作は、和風なアートワークとも相まった独特のエキゾティックな感覚が印象的。旧ミカ・バンドの楽曲での桐島による肝っ玉の座ったヴォーカルも聴きどころです。
