ANTENA
意外と知られていないのがアンテナというバンド名の由来だが、実はクラフトワークの75年作『Radio Activity』(Kling Klang/Capitol)の収録曲が元ネタ。結成当初からの彼女らの先鋭ぶりが窺い知れるようだ。
(村尾)
NEW WAVE
“The Boy From Ipanema”のプロデュースを担当したのは、ウルトラヴォックスのジョン・フォックス。エンジニアには後にデペッシュ・モードなどを手掛けることになるガレス・ジョーンズと、ニューウェイヴのキーパーソンが脇を固めている。スタジオ・ワークのこだわりやアーティストとの関係性を重視する姿勢は当時から不変だ。
(村尾)
CREPUSCULE
アンテナが活動初期から拠点にしたベルギーのレーベル。エルやチェリー・レッドを通じてネオアコ系のアーティストを中心に紹介。〈黄昏〉を意味するレーベル名どおり、どこかヨーロッパ的な哀愁を帯びたサウンド・カラーが特徴だ。ペイル・ファウンテンズやヤング・マーブル・ジャイアンツ、ポール・ヘイグといった面々も並ぶなか、アンテナのコスモポリタンな雰囲気は国際都市ブリュッセルにぴったり。ちなみに、同レーベルの入門編としてはコンピ『Crepuscule For Cafe Apres-Midi』(ビクター)が秀逸です。
(村尾)

ACID JAZZ
アシッド・ジャズの源流として、ウィークエンドやカリマといったニューウェイヴ出身のアーティストは重要な存在だが、イザベルも自身のヒット曲をアシッド・ジャズ風に再構築した『Plus Acid Que Jazz』(Crepuscule)を94年に発表している。
(村尾)
PAUSE CAFE
ポワガ・シスターズをはじめ多くのユニット名を使い分けて活動をしてきたイザベルによる最新の別ユニット。2002年発表の『Pause Cafe』(Crepuscule)では、アーバンで洒脱なジャズを堪能できますよ。
(牛島)
THIEVERY CORPORATION
ここ数年におけるイザベル・アンテナの動向で顕著なのが、クラブ畑出身のアーティストたちとのコラボレーション。シーヴェリー・コーポレーションによる外部ワーク集『Versions』(Eighteenth Street Lounge)にはイザベルの楽曲“Nothing To Lose”のリミックスが収録され、またアンテナ名義の最新作『Toujours Du Soleil』では彼らが表題曲をプロデュース……と、イザベルの先取の精神はまだまだ健在!
(牛島)