バンド編成としては10年ぶりとなる坂本龍一のライブが開催! フェネス(Guitar, Computer Programming)、スティーヴ・ジャンセン(Drums, Percussion, Computer Programming)などがバックを固め、さらに小山田圭吾もギターで参加したプレシャスな東京公演の模様を速報です!

photo by yoshie tominaga
私ごとではあるのですが、小学6年の時に初めて耳にし、当時はなんだかよくわかんないけど不思議な未来感というか!? 新時代というか!? とにかく! 子供なりに(しかもその時聴いてたのは当時の歌謡曲のみ、ザ・ベストテンな音楽しか聴いてなかったんだけんども)今まで体験したことのない新鮮さとワクワク感と何か!? でもってイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)の“ライディーン”を目をパチクリさせて驚き楽しんでから早20数年が経ち、自分が現在おっさんになりながらも今だこんなような音楽にまつわる仕事を続け&やらさせていただいているのは、やっぱそんときのYMO初体験が大きく大きく! 影響しているんだなぁ! とかあらためて思ったりするのです。そんな中、遂に! 今回、教授! こと坂本龍一の生ライブを体験することができたんです。

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なんだか10年ぶりのバンド・ツアーらしく、会場には往年のファンから若いお客さんまでびっちりと埋め尽くされておりました。開場から開演までの時間は、ミニマルでアンビエントな電子音がゆったりと会場に流れる中、少しづつ電子音がよりノイズに近くなり〈何かが始まるんだ!〉的な空気にまで高まったところでいよいよメンバーが登場し、遂に演奏が始まったのでした。(オォ~~歓声!!! 拍手拍手! オォ~歓声!!! 拍手拍手!)な! な! なんと! オープニングは、あのYMO時代の大名曲“BEHIND THE MASK”! だったのです。時代を経た!かな~りゆったりとしたアレンジの演奏でした。そして“TIBETAN DANCE”“THOUSAND KNIVES”と続き自分も含めて会場のファン達はもう! 相当に、〈たまらん~!〉な空気が爆発していたように思われます。その後は最新アルバム『CHASM』からの楽曲が今の時代ならではの人選なフェネスによる微細電子ノイズやコーネリアスこと小山田圭吾によるこれまた静かながらも凝った様々なうねりエフェクツがベーシックな演奏に絡みまくっておりました。途中には、環境問題の事(地球温暖化への取り組み姿勢等)についてを軽快なトークではさみつつ、ソロ名曲、新作と流れていき、いよいよ終幕にむけてのラストスパートです。“RIOT IN LAGOS”“HAPPYEND”とまたしても必殺楽曲がめくるめく広がっていよいよフィナーレは“THE END OF EUROPE”。その後二回のアンコールでその日の終幕をむかえました。けっして刺激いっぱいのライブではなかったのですが、ご本人の今だシーンを見据えた姿勢とファンへのエンターテイメント心意気が熟年の魅力と共に大人な味わいとしてたっぷりと堪能させていただきました。ありがとうございます。なんだか冬には6年ぶりのピアノ・コンサート・ツアーも復活予定らしいですよ。こちらもファンの方にとっては楽しみですねぇ!
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