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第66回 ─ なんでサブライムが好きで好きでたまらないんだろう……

トリビュート盤に参加した世界中のサブライム・ラヴァーから熱いメッセージが届いたよ!

連載
360°
公開
2005/06/30   16:00
更新
2005/06/30   19:17
ソース
『bounce』 266号(2005/6/25)
テキスト
文/山西 絵美

原曲の素晴らしさを痛感できる一枚!

  このトリビュート盤『Look At All The Love We Found:A Tribute To Sublime』(Suburban Noize/SUBURBAN NOIZE JAPAN)はヤバイ! よくあるトリビュート盤とは違い、参加アーティストのほとんどがなんらかのかたちでサブライム(またはLBDA)と直接の関わりを持っている人たちばかり。つまり、愛情の注ぎっぷりがハンパないのである。それでいてあらゆるジャンルにアレンジされた楽曲が並んでいるものだから、ますますサブライムのでっかさに気付かされてしまう。コメントを届けてくれたアーティストのほか、ファット・レックからも音源をリリースしているアヴェイルや、数々のコンピ参加で人気のバーゲン・ミュージック、ジゲンズなどなど、メンツの豪華さも今作のトピックにではあるが、まず楽曲そのものの良さを楽しんでもらいたい。

ジャック・ジョンソン

  僕は彼らがスポットライトの下でプレイするときも、家の庭でプレイするときも、同じように気楽に楽しんでいたところが好きなんだ。僕はサブライムの音楽に影響されただけじゃなく、そんな気ままなライフスタイルからも影響を受けたよ。

マイケル・フランティ

  僕はサブライムのファンで、ブラッドの声とリリックにはいつも共感できる誠実さがある。だから僕は今回のトリビュートに参加したんだ。

トニー・カナル(ノー・ダウト)

  僕はラッキーだ! サブライムとの素晴らしい思い出をたくさん持っているからね。このトリビュート盤に参加し、サブライムが僕たちに残してくれた音楽と愛を祝うことができて僕は光栄だよ。

BAD BRAINS 『Bad Brains』 Roir(1982)

  早い段階からレゲエの要素を楽曲に採り込んでいたUSハードコアの伝説、バッド・ブレインズ。サブライムに比べるとコンシャスなレゲエを継承しているイメージが強い彼らだが、共演経験のあるヴォーカルのHRとLBDAのメンバーはジョイント仲間との噂も!?

THE BLACK EYED PEAS『Monkey Business』 A&M(2005)

  サブライムとの直接的な絡みはないが、LBDAとはコラボ経験を持つウィル・アイ・アム。〈ヒップホップ版ボリウッド〉なるテーマを掲げた本作でも、破天荒なまでに音楽への探究心をムキ出しにしている。土俵は違えど、この無邪気な音遊びっぷりはサブライムとも共通する?

アスドゥル・シエラ(オゾマトリ)

  歴史においてしばしば真の才能が登場する。生々しくリアルで、ハートとソウルに溢れたものが。新人バンドに出会うとき、彼らがサブライムから影響を受けたと聞くことは多い。僕たちの世代でもっとも影響力のあるバンドのトリビュート盤に参加できたことを心から光栄に思う。

フレッシャー・ドラッゲ(ペニーワイズ)

  サブライムは俺たちの時代でもっとも偉大なバンドのひとつだ。皮肉にもペニーワイズのオープニング・アクトとして、サブライム初のヨーロッパ・ツアーが実現されるはずだった。俺たちは彼らよりも先にヨーロッパに着いていて、サブライムの到着を心待ちにしていた。でも、彼らが到着することはなかった。しかし、サブライムの音楽は届いたんだ。そして永遠に俺たちと共にある。

ジム・リンドバーグ(ペニーワイズ)
  サブライムはいつも遅刻していたけれど、その音楽はきっかり時代に合ってたぜ!

3.6 MILK 『Oh! Summer Show!!』 ソニー(2003)

  日頃からサブライムの大ファンであることを公言する3.6 MILK。念願叶ってミグェルをプロデューサーに迎えた本作は、アートワークもOP・オーティッツに依頼する徹底ぶりで、サブライムの遺伝子がモロに注入されています。醤油臭さを微塵も感じさせない、ロングビーチの潮風が漂う一枚。

PEPPER 『In With The Old』 Volcom(2005)

  サーフィンとサブライムをこよなく愛するハワイ出身の3人組。おどろおどろしいジャケとは裏腹に、オーガニックなロックをベースにしたユル~いミクスチャーを聴かせてくれる。時折見せるメタル志向もなかなかグッドだし、カントリー調の曲を披露するなど懐の深さは師匠を超える?

ヴィクター・クラムネチャー(キャンパー・ヴァン・ベートーヴェン)

  ブラッドがアコースティック・ギターでプレイした“What Happened/Eye Of Fatima”を、俺らの友達がカヴァーしているのを聴くまでサブライムに注目したことはなかった。誰かがカヴァーしてくれたものを聴くのは、いつだってクールなことだ。そのお返しをするのが正しい気がする。だからこれを。

G・ラヴ

  ブラッドには一度も会ったことはないが、LBDAを通じて僕はサブライムの元メンバー全員と知り合い、いっしょにツアーもした。サブライムの音楽は本物だ。サウンドのひとつひとつにそれを感じることができる。彼の創造したヴァイブは、彼らが影響を与えたたくさんのアーティストの音楽の中に今も生きている。僕もそのアーティストのひとりだ。

ハーフ・パイント

  シンガー・ソングライター、ブラッドのアーティストとしての真価と、サブライムというバンドがいてくれたことに心から感謝している。ブラッドの曲は俺に喜びとグッド・ヴァイブと魂に響く音楽をくれた。サブライムはレゲエ・フレイヴァーを持った真のカリフォルニア・バンドだよ!

ノーウッド(フィッシュボーン)

  ブラッドは最初からワールド・クラスのソングライターだったし、バンドとしてのプロダクションもどんどん成長していってた。サブライムは本当に多くの人の心に触れたし、僕自身もリスナーとしてロックの楽しみ方を教わった気がするよ。

SLIGHTLY STOOPID 『Closer To The Sun』 Epitaph(2005)

  デモテープがブラッドの耳に留まり、高校時代にスカンクからリリースされた作品で見事に成功への切符を手に入れたスライトリー・ステューピッド。言わずもがな、そのサウンドはサブライム直系。今作でもバーリントン・リーヴィをゲストに迎えるなど、独自のレゲエ・スピリットを炸裂させている。