NEWS & COLUMN ニュース/記事

第66回 ─ なんでサブライムが好きで好きでたまらないんだろう……

サブライムを知るための5枚 DISCOGRAPHIC

連載
360°
公開
2005/06/30   16:00
更新
2005/06/30   19:17
ソース
『bounce』 266号(2005/6/25)
テキスト
文/山西 絵美

『40 Oz. To Freedom』 Gasolin Alley/MCA(1992)

  〈ボーダーのバイブル〉と呼ばれているファースト・アルバム。パンクにレゲエやヒップホップの要素を採り入れる彼らのスタイルはこの時点ですでに確立されているが、とりわけキラーなスカのビートが印象的。彼らの作品の中でも群を抜いてラウドでヤンチャな仕上がりです。

『Robbin' The Hood』 Gasolin Alley/MCA(1994)

  前作に比べてハードコア色が薄まったぶん、ユルさが前面に飛び出したセカンド・アルバム。スクラッチの多用やダブへの挑戦など随所で〈遊び〉が散りばめられていて、とりわけピーター・トッシュ“Steppin' Razor”のカヴァーにみるレゲエへの憧憬が微笑ましい。

『Sublime』 Gasolin Alley/MCA(1996)

  メジャー・デビュー作にして、ブラッドの遺作となってしまった作品。音質/技術とも格段に向上しており、ブラッドによるメロディーの良さも成熟を極めている。前2作の〈やりすぎ部分〉を削ぎ落とし、絶妙にブレンドしてみせた奇跡の一枚。ちなみに名曲“Santeria”はここに収録。

『Second-Hand Smoke』 Gasolin Alley/MCA 

  解散の翌年(97年)に発表された未発表音源集。冒頭のスカ・チューン“Do-in' Time”のルーディーっぷりもヤバイし、“Badfish”の別ヴァージョンでの柔らかさにも泣きそうになる。煙たくもどこかカラッとしている点は流石サブライム! オリジナル盤にも勝る超充実の一枚です。

『Acoustic:Bradley Nowell And Fri-ends』 Gasolin Alley/MCA 

  サブライム名義とはいえ、主役はブラッド! 仲間の家で録音されたものから弾き語りライヴの音源まで、収録内容は貴重なものばかり。音質は悪いが、ジャック・ジョンソンを代表とする今のサーフ・ロックの源流はここにあり! この夏聴いても絶対ハマるはず。