BIG BLACK 『Songs About Fucking』 Touch & Go(1987)
これまでに手掛けたバンドは数知れず。インディー界の必殺仕事人ことスティーヴ・アルビニが率いた伝説のバンドによるラスト作。金属的ギターが奏でるヘヴィーなリフと、無機質かつ冷淡に突き進むドラムマシーンとが融合する革命的サウンドに感電必至!!(渡辺)
BUTTHOLE SURFERS 『Locust Abortion Technician』 Litino Bugger Veil(1987)
〈ジャンク〉のイメージまんまのサウンドと、ステージ上での奇行で孤高の存在となった彼ら。いまや廃盤となってしまったメジャー作でも、嘔吐の模様をそのまま収録するなどやりたい放題。こちらは最近リイシューされた87年作。(武山)
PUSSY GALORE 『Right Now!』 Matador(1987)
〈ブルース・エクスプロージョン〉よりもこの頃のジョン・スペンサーのほうが好き、という人は結構多い。金属質なサウンドとハイ・エナジーなロックンロールを掛け合わせ、〈ガレージ・パンク〉ならぬ〈ガレージ・ジャンク〉とでもいうべきバースト・ノイズを響かせた。(粟野)
BASTRO 『Sing The Troubled Beast/Bastro Diablo Guapo』 Drag City
89年と90年に発表されたアルバムのカップリング作品。のちにトータス/シー・アンド・ケイクなどへと発展し、〈シカゴ系〉としてシーンの形成に大きな影響を与えた彼らのサウンドは、〈ジャンク〉のなかにも鋭い知性が見え隠れ。(武山)
SILVERFISH 『Fat Axl』 Touch & Go(1990)

UK産変則ハードコア・バンド、シルヴァーフィッシュが名門タッチ&ゴーよりリリースした名作! 極限まで歪ませた轟音ノイズは初期のマイ・ブラディ・ヴァレンタインにも通じるものがありストレートにカッコイイ。のちにクリエイションへと移籍。(渡辺)
THE JESUS LIZARD 『Liar』 Touch & Go(1992)
しなやかに躍動するハード・エッジなサウンドと、健康的なのか病的なのかよくわからない狂気のヴォーカルが絡み合う唯一無比のビート・ジャンク・バンド。ニルヴァーナとの交流でも知られる彼らが、スティーヴ・アルビニのプロデュースで制作した3作目。(渡辺)
MELVINS 『Houdini』 Atlantic(1993)
バットホール・サーファーズと共にメジャー経験もある〈ジャンク〉の重鎮=メルヴィンズ。カート・コバーンやサーストン・ムーアら数多のミュージシャンからリスペクトを集めつつも、その活動はいたってマイペース。現在は彼らにとっての約束の地(?)、イペキャクに在籍中。(武山)
UNSANE 『Lambhouse』 Relapse
ノイズ、ハードコア、ヘヴィメタルでトライアングルを形成したサウンドで、後世へも大きな影響を残している重要バンド。本作はDVD付きのベスト盤で、90年代後半をピークに10年以上もNYのアンダーグラウンド・シーンで活躍し続けてきた彼らのキャリアが凝縮された一枚。(粟野)
KASH 『Kash/Beauty Is Everywhere』 Sickroom

イタリアの4人組であるカッシュが、99年と2002年にリリースした2枚のEPをまとめたカップリング作品がこちら。世界各所で脈々と受け継がれてきた〈ジャンク〉のスピリットを、現代的なポスト・ロック・サウンドで包み込んだアグレッシヴな作品。(武山)
LIGHTNING BOLT 『Wonderful Rainbow』 Load(2003)
ファズで歪みまくったベース・サウンドと光速ドラムの2人だけで、ブッ飛んだハードコア・ノイズを鳴らすユニットの3作目。このうえなくノイジーかつアヴァンギャルドでありながら、不思議とポップさを感じさせるところはロカストなどに通じる部分もあり。(粟野)
LIARS 『They Were Wrong So We Drowned』 Mute(2004)
均整の取れたビートを封印し、ドロドロのホラー・ゴシック風ノイズ・アルバムを作り上げたライアーズ。〈ニューウェイヴ・リヴァイヴァル〉のなかで語られることも多い彼らですが、この2作目でついに〈ジャンク〉の仲間入りか?(武山)
A FRAMES 『Black Forest』 Sub Pop/Pヴァイン(2005)
シアトル発のバンドによる3作目は老舗サブ・ポップから登場。初期のUKニューウェイヴ・テイストも感じさせるヒリついたギターと地を這うような重金属ビートなどで構成された暗黒ポスト・パンク・サウンドは、サーストン・ムーアもお気に入り。(粟野)