HKB:FINN 『Vitalistics』 Son(2002) ロンドン・ポッセらと並ぶUKヒップホップ勃興期の伝説=キャッチ22の一員だったHKBの初ソロ作。メントのバンドをキャリアの起点とする彼らしく、土臭い語り口と抽象性の高いブレイクビーツがぼんやり溶け合う。一方でオーガニックな歌モノもあったり、油断ならんね。(出嶌)
3582 『Situational Ethics』 Hum Drums(2003) ファット・ジョンとJ・ロウルズの黄金コンビが放ったセカンド・アルバム。ストリクトリーな完成度は前作譲りで、より親しみやすくなった印象も受ける安心作。ペイス・ロック(ファイヴ・ディーズ)が参加した“Late Night”のボーナス収録は日本盤のみ!(出嶌)
3582 『The Living Soul』 Hum Drums(2001) ファイヴ・ディーズのファット・ジョンとローン・カタリスツのJ・ロウルズというアングラきっての旬なトラックメイカー2人が組んだ初のアルバム。メロウとしか言いようがない超絶ループとクールなMCがとにかくどこまでも気持ち良い一枚。名盤です。(卯之田)
J. SANDS 『The Breaks』 Hum Drums(2003) J・ロウルズと組んだ1DJ+1MCのグループ、ローン・カタリスツのMCであるJ・サンズのソロ・デビュー作。J・ロウルズのトラックメイキングに負けず劣らず、サンズの趣味であろう90年代ニュー・スクール寄りのサウンドが存分に楽しめる仕上がりだ。(卯之田)
CURSE 『Vom Feinsten』 Premium Blend(2003) 地元ドイツで絶大な支持を得ているソロ・マイカー。本作は日本デビュー盤としてこれまでの音源を独自にコンパイルしたもの。クールな声質で畳み掛けるドイツ語ラップと実にソウルフルなトラックが印象的。一聴すればそのクォリティーの高さに驚かされるはず。(卯之田)
THE BEAT KIDS 『Open Rhyme System』 Uncle Junior/7Heads(2003) サースティ・イアーにソロ作も残しているドラマー=ギレルモE・ブラウンを中心にした4人組。エレクトロニクスとせめぎあうフリージャズ魂の咆哮は、脳みそが煮えたぎるほどスリリング! マシュー・シップ好きなら当然ド真ん中でしょう。(出嶌)
ELECTRIC 『Life's A Struggle』 Sun Moon(2003) ボストン産恐竜5人のフレッシュなデビュー作。軽快なラップの掛け合いにタイトなコスリ、爽快なハーモニーなど、オールド・スクール流儀のパーティー・ヴァイブがとにかく楽しすぎる! 特に名曲“Where Would You Be”の美しさには誰しも打たれるはず。(出嶌)
VARIOUS ARTISTS 『No Edge-Ups In South Africa Vol. 1』 7Heads(2003) 7ヘッズのレーベル・コンピにして、南アの黒人が置かれている状況を表題に冠したコンセプト・アルバム。J・ライヴやアシェル&ブルー・ブラックらレーベルの顔役たちはもちろん、タリブ・クウェリやアキールらも馳せ参じている。(出嶌)
APANI Story 2 Tell』 Q-Boro(2003) ヘッズを驚喜せしめた超待望の傑作! NYきってのコンシャスな個性、アパニの初アルバムはビートマイナーズやスピナらが仕立てたソウルフルな極上ループにタフなマイク捌きが衝突する極上の逸品となった。本作が日本から最初に出たことはもっと誇ってもいい。(出嶌)
ASHERU AND BLUEBLACK 『48 Months』 7Heads(2004) 96~2000年――つまりクラシック『Soon Come...』をリリースするまでの48か月間にアシェル&ブルー・ブラックが残したトラックを未発モノも含めて集成した一枚。スピナ作の“Setting Sun”や希代の名曲“Jamboree”など、温もりに満ちたヴァイブの応酬に降参!(出嶌)