1. LIZZ FIELDS 『By Day By Night』 By Day By Night/Pヴァイン(2003) ネオ・フィリーの奥深さを否応なく痛感させてくれるのが、このリズ・フィールズのデビュー・アルバム。デイモン・ベネットによるごくシンプルなトラックと、ジャジーでメロウなニュアンスを備えた定番感漂う仕上がり。このたび新ジャケ+ボーナス・トラック入りのお得な日本盤がリリース!
2. FONS 『Still Alive』 Evo Soul/Pヴァイン(2003) 右ページのコラムでも紹介しているが、スピリチュアル・ピーセズのフォンスがソロ・デビュー。地元カリフォルニアで制作された本作は、包容力のある歌声とウォーレンG作品でも名高いアンドリュー・ゴーシュによる極上のオーガニック・ヴァイブが絶品!
3. MONET 『Essence』 Village Again(2003) DJスピナ周辺のフルート奏者で、ギローやリール・ピープルへの客演などクロスオーヴァー界でも引っ張りダコなモネイのデビュー作。スピナ以下、ソウライヴやアンティバラスのメンバーなどNY人脈のサポートも万全。フォーキーな音に合う優しげな歌もいい。
4. THE TONY RICH PROJECT 『Resurrected』 Compendia(2003) ディアンジェロと並ぶ〈ニュー・クラシック・ソウル〉の開祖で、デビュー作『Word』でグラミーも獲た自作自演シンガーの復活作。際立ったメロディーメイクとカントリー色を増したサウンドが極彩色に輝く傑作。プリンス色も過去最大に咲き誇る。
5. ALISON CROCKETT 『On Becoming A Woman』 Crockett Gallery/Pヴァイン(2003) シルク130やUS3との共演ですでによく知られているアリソンの初ソロ。兄テディの仕切りのもとケイシー・ベンジャミンらNY人脈を演奏陣に迎え、ジャズ色を前に出し、力強い歌い口で壮麗に押し切る。ジャネット・ジャクソン“When I Think Of You”の柔らかなカヴァーが出色。
6. LEDISI 『Soulsinger: The Revival』 Le Sun/Tommy Boy(2003) インディー・ソウル熱の高まりをエンダンビらと共に体現した〈ポスト・バドゥイズム〉組のひとり、レディシ。2枚をリリースしているが、本作は1作目『Soulsinger』の全国盤で、ミシェル・ンデゲオチェロがベースを弾く“Hold On To Love”など新曲も圧倒的。
7. JULIE DEXTER 『Dexterity』 Ketch A Vibe/Pヴァイン(2002) EPに収めたドラムンベース曲“Ketch A Vibe”で話題を呼んだ、在アトランタのUKジャマイカン。このジャジーな初アルバムは、レゲエなどの隠し味も効いて非常に美味。ファータイル・グラウンドとの親交も頷ける。
8. SIRIUS B PROJECT 『Sirius B Project』 Sirius B Project/Pヴァイン(2003) 上のコラムでも触れられているアースシード出身の7人組バンド。冒頭の“Love Has A Place And Time”からとろけそうな70年代風サウンドの奔流に呑み込まれる。ソウルの息づきをここまで感じられるのもバンド編成ならでは。盟友ドニーもコーラス参加。