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第42回 ─ ローネイほか有機的なバイブを放つアーティストとその周辺を紹介

アトランタの豊潤なソウル・サークル

連載
360°
公開
2004/02/05   17:00
更新
2004/02/05   18:10
ソース
『bounce』 248号(2003/10/25)
テキスト
文/轟 ひろみ

 インディア・アリーがローカル時代に属していた地元アトランタのインディー・レーベル=アースシード。ここから登場したEP『Groovement』にはインディアの他に、シリウスBプロジェクト、モニーク・ミラー(いずれもディスクガイド参照)、ジーヴァが参加していた。シリウスBの中心人物、カリ・シモンズは同じくアースシード周辺にいたドニーのデビューに尽力した人物で、インディアがモータウンと、ドニーとジーヴァがジャイアント・ステップと契約した後も各々の関係は続いている……というローカル話に欠かせないのがシークだ。彼らは女性ヴォーカルを擁する6人組バンドで、リーダーのフレディ・ラスターはローネイやアースシード連中が集ったクラブ〈Yin Yang Music Cafe〉を運営し、フレディ個人も彼らを音楽的にバックアップしていた。シークは99年にアルバムを自主リリースした後、NYに拠点を移してシングル“Surrender”をハウス・ヒットさせ、2002年には同名アルバムをリリース。今回リリースされた3作目『Journey Into Day』もライトなオーガニック・タッチがひたすら心地良く、スムースなソウルを感じ取れる極上の仕上がりだ。このようにローカル発のオーガニックな動きにも改めて注目したい。