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第5回 ─ バウソス.com 番外編 part2:夏フェス・コラムよりクリーンで、よりパンクなロック・フェスなんていかが?

連載
オレらの 夏 フ ェ ス 予習・復習帳 03 
公開
2003/08/15   11:00
更新
2003/08/15   13:33
テキスト
文/武山 英丈

bounce編集部員がお届けするコラム・コーナー。そろそろ夏フェス・シーズンも後半戦……いうことで、今回は編集部のパンク・ロック隊長が〈FUJI ROCK FESTIVAL'03〉、〈SUMMER SONIC〉を振り返りつつ、モア・ベターなロック・フェスティバルを提案しちゃいます。

 怒濤のフェス月間も後半戦、みなさん体力は残っていますか? お財布の中身は大丈夫でしょうか? いつのまにやら〈夏フェス〉なんて呼ばれるようになり、ごく普通に生活のなかに──たとえば〈今年はどっちに行こうか?〉なんて──浸透した感もあります。私もすでに〈FUJI ROCK FESTIVAL'03〉と〈SUMMER SONIC〉を楽しませていただきました。〈FUJI ROCK FESTIVAL'03〉でのベン・ハーパーは最高でした。〈音楽は耳で聴くもの〉だということを痛感したわけです。〈音楽を紙で伝える〉という仕事に新しい目標が出来たといいましょうか、そんな距離を埋めるべく日々努力をしなければならないと感じたわけです。
 
 少々話は飛びますが、日頃渋谷の雑踏で仕事している私にとって、苗場の自然は格別なものでした。現在アウトドア・スポーツ全般に〈ロー・インパクト〉という考え方があります。簡単に説明すると、人間が自然に足を踏み入れた時点で少なからず環境破壊が行われており、それをいかに軽度なものに済ますか、というものです。雨の苗場はおおいにぬかるみ、まるで泥沼のようになっていました。雨で緩んだ土壌が人々の歩行で耕され、草木の根は表に出て乾燥しやすい土壌になってしまいます。気づかないながらもその繰り返しが自然を傷つけているのです。ですから今回、ウッドデッキの歩道があったことは、本当に画期的な出来事でした。そんなプラスアルファがさらに増えるといいですね。積極的にゴミ問題と取り組み、解消してしまった〈FUJI ROCK FESTIVAL'03〉ならば、こんな問題もすぐに解決してくれることでしょう。

 一方、晴天に恵まれた〈SUMMER SONIC〉は、純粋に音楽だけを楽しむことができました。バンドの演奏をBGMに、大好きな友人とおしゃべりしていただけのような気もしてますが……グッド・シャーロットの元気な演奏が印象的でした。
 
 いまだに私はパンク・ロック、パンク・ロックから派生した音楽が大好きです。浴びるようにビールを楽しみ、思わず拳を握ってしまうような音楽を一日中聴いていられる場所というのが私の〈フェス感〉なのです。〈Warped Tour〉(※)的なラインナップを日本で期待するのは難しいのでしょうか? そんなフェスでコンヴァージの演奏力に驚き、カジュアルティーズのモヒカンに大笑いすることが、いまの私のちょっとした夢なのです。


※ Warped Tour=パンク~スカ系のアーティスト、プロ・スケーター、BMXライダーが集結する元祖パンク・ロックの祭典。毎年ヨーロッパ、アメリカの各都市をサーカスのような巡業方式でツアーしている。過去にはランシド、バッド・レリジョン、スペシャルズ、NOFXなどが出演。

!ATTENTION! 
bounce9月号(8月25日発行)では、〈FUJI ROCK FESTIVAL'03〉レポート、ランシドのpeople tree特集などを掲載予定。お楽しみに!

▼ 文中に登場したアーティストの作品をご紹介