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第2回 ─ 〈SUMMER SONIC〉ディスコグラフィック!

連載
オレらの 夏 フ ェ ス 予習・復習帳 03 
公開
2003/07/31   20:00
更新
2003/07/31   21:54
テキスト
文/内田 暁男、原田 亮、原田★星、土屋 恵介

夏の期間限定特集「オレらの夏フェス予習・復習帳 '03」。今回は、8月2日(土)より2日間、東京・大阪にて同時開催される〈SUMMER SONIC〉公演の日程をもとに予習&復習用ディスクガイドをお届け!

→出演アーティストの一覧はコチラ(fes.tower.jp)

8月2日(土) TOKYO/8月3日(日) OSAKA 〈OUTDOOR STAGE〉 帰ってきたブラーに大注目

大御所再来日や、国内ベスト・ライヴ・バンド揃いぶみが見られるこの日の〈OUTDOOR STAGE〉。ニュージーランドからやって来る轟音ガレージ・ロッカー、ダットサンズは、前回のライヴ・ハウスでの来日公演も爆音の嵐だっだだけにスタジアムでのパフォーマンスにも期待値大。そしてパワー・ポップの始祖鳥的存在ともいえる史上最高のライヴ・バンド、チープ・トリック。親日家のかれら、新曲“Special One”の日本語詞ヴァージョン(『スペシャル・ワン』国内盤に収録)もきっと披露してくれるでしょう。また、キーボード白井幹夫の脱退が発表されたばかりのTHE HIGH-LOWSが、どういう展開をみせてくれるかは、ファンならずとも気になるところ。あとは、10月にはDJシャドウやロバート・スミス(キュアー)を招いて新作発表予定のブリンク182、超直球の下ネタ野郎どものスーパー・お馬鹿パンク魂根性にノックアウトされておきましょう。そして、やはりブラー。デーモン・アルバーンのゴリラズでの活動やマリ音楽への接近、を経て放った新作『Think Tank』でみせた緻密な新音楽世界がライヴでどう再現されるか? 全ロック・ファン必見です。(原田亮)

〈INDOOR STAGE〉 ソリッドでパンキッシュなサンドがたまらないキルズ!!

ガレージ系のグリーンホーンズ、透明感と力強さを合わせ持つデンマークのMEW、リンプ・ビズキットのレーベルからデビューしたパドル・オブ・マッド、メロディーの強いギター・バンド、トラヴィスと、個性豊かなアーティストがずらりと並ぶこの日の〈INDOOR STAGE〉。なかでも注目は、ニューブラッド系のソリッドでパンキッシュなサウンドがたまらないキルズ 。ロンドン出身のホテルとフロリダ出身のヴィヴィの2人組だ。70~80年代のニューウェイヴ、90年代のライオット・ガールなテイストもあるサウンドは、さらに現在のホワイト・ストライプス、ストロークスなど多くのガレージ系バンドともリンク。そのライヴ・パフォーマンスのカッコ良さで、リリース前にプライマル・スクリームなどのツアーでフロント・アクトに起用されたほど。そんな彼らのファースト・アルバム『Keep On Your Mean Side』は、ライヴの生々しさを実感できる鋭いサウンドが詰っている。ヴェルヴェッツ、パティ・スミス、プリテンダーズをも彷佛させる、ヒリヒリした空気感に引き込まれるぞ!(土屋恵介)

〈SONIC STAGE〉 サマソニのオールド・スクール大賞、ディーヴォ!!!

ニューカマー、中堅、ベテランと粒ぞろいのラインナップのこの日の〈SONIC STAGE〉。注目は、ディスコ・パンクでイキのいいホット・ホット・ヒート、さらには日本で人気を誇るオレンジカウンティ出身のミクスチャー・バンド、ゼブラヘッドも登場だ。そしてなんといってもグッとくるのはディーヴォでしょ! 70年代後半から80年代にかけて旋風を巻き起こした元祖アメリカン・ニュー・ウェイヴ、テクノ・ポップ・バンドである彼らの出演はある意味今回のサマソニのオールド・スクール大賞。段々型のインベーダー風帽子とパキパキとしたビート。いま聴くと全然テクノじゃないけど、このニューウェイヴ再評価ないまだけに、これを機会にルーツ確認ということで彼らのサウンドに触れるべきでしょう。それに最適なのが、このオールタイム・ベスト。ギターとシンセが融合しパンキッシュに進んでいくサウンドが小気味良いぞ。ストーンズの原曲のイメージを根底からひっくり返したような大ヒット・カヴァー“Satisfaction”など2枚組で彼らの魅力がバッチリ収録だ。(土屋恵介)

〈FACTORY STAGE〉 新作もかなり充実との噂、AIRにいっとこう。

常夏の沖縄から、今こそハマるパーティ・チューン“上海ハニー”をひっさげてやってくるORANGE RANGEから、年中無休で稼働&リリース予定の〈ミスター・パフォーマー〉三人組KICK THE CAN CREWまで。サマソニの中でちょっとヒップな空気を醸し出しているのが〈FACTORY STAGE〉。POLYSICS、GO! GO! 7188などの参戦も気になりますが、ここはAIRを是非押さえておきましょう。秋の新作リリースを前に、目下夏フェスをガシガシ駆逐している車谷浩司。新曲披露も期待したいころですが、予習復習用には最近リリースされたベスト盤『Best Not Best』がオススメですよ。(原田亮)

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