
世界初のデス・ロウ・オフィシャル・ミックスCD……となれば彼の出番だ!!
「願ってもない感じ。いちばんやりたかったCDですね。しかもオフィシャルですから(笑)」。
そう語るのは、DS455での活動に加えて昨年にはソロ・デビューも飾っているDJ PMX。その〈いちばんやりたかったCD〉とはもちろん、このたびリリースされたデス・ロウ音源のミックスCD『DEATH ROW MIXED CLASSICS MIXED BY DJ PMX』。デス・ロウといえば、彼自身「NYがデフ・ジャムなら、ウェストはデス・ロウという感じですかね」というほどの定番レーベルだ。クラブ・プレイや『LOCOHAMA CRUISING』などのミックステープでDJとしても確かな腕を誇るPMXだが、デス・ロウの楽曲はそのたびに活躍してきた楽曲ばかりだ。すでに評価の定まったトラックのみで構成されたセットは、一般の新譜中心セット以上に注意深く流れを付ける必要があるようにも思うのだが、PMXは却って楽しみながら制作に臨めた様子。
「好きな曲がメインですね、もちろん。ユル~い感じからテンポを激しくしていって。それとデス・ロウって〈ハード〉で〈陽気〉で〈暗い〉から(笑)、そのバランスも取れるようにしました。どの曲も死ぬほど聴いた曲ばかりだから、出来上がって聴いていても、それだけで楽しいですよね」。
確かに。冒頭からマキャヴェリの“To Live And Die In LA”が投下され、そのままドクター・ドレーの“Let Me Ride”へ。そこからドッグ・パウンド“Let's Play House”に雪崩れ込む瞬間だけで鳥肌が立つ。クラシック大盤振る舞いの贅沢すぎる構成は、カーステに即ブチ込まれるべき内容だし、単純にダラダラ聴くのに最適なものだともいえる。う~ん、素晴らしすぎる!
ちなみに、PMX自身はDS455のシングル“Still Belong In The Street”を7月にリリース予定で、ソロでもシングルとアルバムが控えている。そんな熱い夏に突入するための一枚としても、この『DEATH ROW MIXED CLASSICS MIXED BY DJ PMX』は最適、なのだ。