第168回「芥川賞」を井戸川射子「この世の喜びよ」＆佐藤厚志「荒地の家族」、「直木賞」を小川哲「地図と拳」＆千早茜「しろがねの葉」が受賞

第168回「芥川賞」／「直木賞」の選考会が行われ、「芥川賞」を井戸川射子「この世の喜びよ」と佐藤厚志「荒地の家族」、「直木賞」を小川哲「地図と拳」と千早茜「しろがねの葉」が受賞した。

「芥川賞」を受賞した井戸川射子は、1987年生まれ。「する、されるユートピア」で「第24回中原中也賞」を、「ここはとても速い川」で第43回「野間文芸新人賞」を受賞した。佐藤厚志は、1982年生まれ。2017年に「蛇沼」で「第49回 新潮新人賞」を受賞しデビュー。両者とも「芥川賞」は今回初めてのノミネートだった。

「直木賞」を受賞した小川哲は1986年生まれ。2015年に「ユートロニカのこちら側」で「第3回ハヤカワSFコンテスト」大賞を受賞しデビュー。「ゲームの王国」で「第38回日本SF大賞」、第31回「山本周五郎賞」を、「地図と拳」で「第13回山田風太郎賞」を受賞した。「直木賞」は2回目のノミネート。千早茜は、1979年生まれ。2008年に「魚神」で「第21回小説すばる新人賞」を受賞しデビュー。翌年2009年に同作で第37回「泉鏡花文学賞」も受賞した。「あとかた」で第20回「島清恋愛文学賞」、「透明な夜の香り」で第6回「渡辺淳一文学賞」を受賞。「直木賞」は3回目のノミネートだった。

なお、第168回「芥川賞」／「直木賞」のノミネート作品は以下の通り。

■第168回「芥川龍之介賞」ノミネート作（掲載誌）※作者50音順
安堂ホセ「ジャクソンひとり」（文藝冬季号）
井戸川射子「この世の喜びよ」（群像7月号）
グレゴリー・ケズナジャット「開墾地」（群像11月号）
佐藤厚志「荒地の家族」（新潮12月号）
鈴木涼美「グレイスレス」（文學界11月号）

■第168回「直木三十五賞」ノミネート作（出版社）※作者50音順
一穂ミチ「光のとこにいてね」（文藝春秋）
小川哲「地図と拳」（集英社）
雫井脩介「クロコダイル・ティアーズ」（文藝春秋）
千早茜「しろがねの葉」（新潮社）
凪良ゆう「汝、星のごとく」（講談社）

▼書籍情報
井戸川射子
「この世の喜びよ」

佐藤厚志
「荒地の家族」

小川哲
「地図と拳」

千早茜
「しろがねの葉」