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インタビュー

PONTIACS 『GALAXY HEAD MEETING』

 

 

 

唯一無二――このバンドの誕生こそ、ロック史においての一大事件。
遂に待望の1stアルバム『GALAXY HEAD MEETING』がリリースされる。
全13曲、この3人にしか成し得ない化学反応が、張り詰めるようなテンションで、
刺激的に、そして官能的に、ギッシリとした密度で詰まった作品だ。名盤である。

 

「最後まで爆音で聴いてください」 (浅井健一)

 

 衝撃的な一大事件である。
ex.BLANKEY JET CITYの2人、浅井健一(Vo.&Gt.)、照井利幸(Ba.)が
共に活動を始めた、という事柄は、事実でこそあれ――
この作品を前にすると、あくまで1ピースのファクターであるように感じられる。
 昨年、趣味のサーフィンを通じて<音楽を介さない>交流を初めてもった、という2人。

 

浅井健一「去年の5月くらいに――ひょんなことから、照ちゃん(照井利幸)と
サーフィンに行くようになったんだよね。
サーフィン、車で一緒に乗って行くじゃん。片道、1時間くらいかかるから
色んな話をするでしょ。音楽から離れたところで、照ちゃんと会話を――
サーフィンの帰りだから、やっぱり気持ちよくて……
上機嫌な感じで――車に乗って、帰ってくるわけじゃん、2人で。
ブランキーを一緒にやってから、それぞれ別れて……
お互いに、色んなバンドやったじゃん。
でも「45歳過ぎたこの状態で、一緒に音楽をやったら一体どうなるんだろう」って
話してて、「やってみる?」って話になって、始まった。

 

その会話を発端に09年秋、有松益男(Dr.)を加えバンドが結成された。その後、曲作り、リハーサルを開始。
照井さんと実際にレコーディングを経て、楽曲、音源制作に向かった中での感触、
手ごたえについては、このように語っている。

 

浅井「照ちゃんって――独特のオーラっていうか、雰囲気があって――周りを緊張させるというか、
ピリッとさせるようなところがあって、ピリピリしたアルバムになったと思うけどね。
リハーサルやってる時も、リラックスしてる、って感じじゃなかったかなぁ。
ヒリヒリした感じがする日々の中で出来上がったから(笑)――皆も聴いてみたらピリピリするかもしれないけど」

 

 

今年5月。初夏の香りがするある日、この名もなき3ピース・バンドのレコーディングがスタートした。
その時に耳にしたサウンドは、刺激的で、官能的、スタイリッシュでグラマラス、パンキッシュでもあり、
耳にした者の理性を解放させるような、いまだかつてどこでも耳にしたことのない<斬新なロックンロール>であった。

 

このレコーディングの最中、バンド名が決定した。「PONTIACS」(ポンティアックス)。
<PONTIACSというバンドの誕生>――それこそが、ロックの歴史を変える、衝撃的な一大事件である。

 

GO-GO KING RECORDERS STUDIOにて、エンジニアの加納氏により、全てアナログ、ヴィンテージ機材を
使用してレコーディングされた『GALAXY HEAD MEETING』と題されたこのアルバムには、
ライヴ会場限定シングルとして先行リリースされた血湧き肉躍るファスト・ロックンロール・ナンバー
“GALAXY HEAD MEETING”、叙情的なメロディ、歌詞を擁するパンキッシュなナンバー“SHINJUKU”を含む、
全13曲が収録されている。

 

この2曲は、PONTIACSの起こす未知の化学反応に期待するリスナーに対して、前哨戦として余りある楽曲であった。
さらに、アルバムの中では“アメリカ”では、ギターリフとメロディ、ベース・ラインとドラムが
ニューウェーブ的なアンサンブルを垣間見せ、“PINK BLUE”では独特の世界観が広がる壮大なバラードを聴かせる。

 

<静と動>が同居する“内気なフランケンシュタイン”で歌われる「僕たち3人で乾杯しようぜ 未来に向かって」と、
自らのバンドを示唆するような歌詞や、“STOOGES”の透明感溢れる世界、
“Mr.Fat”の格好いいロックンロールながらも、どこかコミカルな感触のある楽曲など、
このアルバムの魅力を紹介し始めると枚挙にいとまがないが、全編通じて、シンプルなバンドサウンドを貫いた、
彼ら3人にしか成し得ない、ライヴ感溢れる作品に仕上がっている。
 

 

  

 あえてPONTIACS自身、そして彼らが産み出したこの作品を簡潔に一言で表現するとしたら、
<唯一無二>――そんな言葉が浮かんでくる。

 

今夏、「FUJI ROCK FESTIVAL‘10」をはじめ、夏のフェスティバル、イヴェントにも多数参加。
すでにその強烈なライヴが語り草になっており、全国ツアー「GALAXY HEAD MEETING 2010~2011」も
発表されている中での、このアルバムのリリースとなる。最後に、この作品について、コメントを頂いた。

 

浅井「久しぶりに照ちゃんと組んで、益男も新しいパワーとして入ってるし、
ブランキーとは――かなり違う世界が広がってるから、
ブランキー以来、聴いてない人にも聴いて欲しいし――
最近自分を知った人にも絶対聴いて欲しいし、照ちゃんとか益男の音楽をずっと追っかけてた人にも、
当たり前だけど聴いて欲しいから、最後まで爆音で聴いてください」

 

 

■New Album『GALAXY HEAD MEETING』……now on sale!

SONG LIST
01.アメリカ
02.GALAXY HEAD MEETING
03.BPR
04.Mr.Fat
05.SHINJUKU
06.内気なフランケンシュタイン
07.STOOGES
08.WARRIORS
09.Grease Town
10.ブリステールのフィードバック
11.White Lizard
12.FRENZY
13.PINK BLUE

 

■LIVE……

GALAXY HEAD MEETING 2010
11/08(月) 東京LIQUIDROOM
11/10(水) 名古屋APOLLO THEATER
11/11(木) 大阪Shangri-La

GALAXY HEAD MEETING 2011
1/12(水) 宇都宮HEAVEN'S ROCK VJ-2
1/13(木) 高崎CLUB FLEEZ
1/15(土) 福岡DRUM LOGOS
1/16(日) 熊本DRUM Be-9 V1
1/18(火) 広島ナミキジャンクション
1/19(水) 岡山CRAZYMAMA KINGDOM
1/21(金) 神戸太陽と虎
1/22(土) 大阪BIG CAT
1/24(月) 京都磔磔
1/27(木) 郡山HIP SHOT JAPAN
1/28(金) 仙台CLUB JUNK BOX
1/30(日) 札幌cube garden
2/03(木) 渋谷O-EAST
2/09(水) 新潟GOLDDEN PIGS RED
2/10(木) 富山MAIRO
2/12(土) 浜松窓枠
2/13(日) 名古屋ダイアモンドホール

 

■PROFILE…PONTIACS(ポンティアックス)

浅井健一(Vo.&Gt.)と照井利幸(Ba.)、そして元BACK DROP BOMBの有松益男(Dr.)にて09年秋に結成。
フジロックなど今年の夏フェスやイヴェントにも多数出演し、
そのパフォーマンスで既に多数の音楽ファンを魅了している。
11月からは待望のツアーが決定。

 

 

   
記事内容:TOWER 2010/11/05号より掲載

カテゴリ : COVER ARTIST

掲載: 2010年11月04日 11:00

ソース: 2010/1105

林 拓一朗(JUICE)