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インタビュー

でんぱ組.inc×玉屋2060%(Wienners)



でんぱ組.inc×玉屋2060%(Wienners)



[ interview ]

でんぱ組.incの新曲“でんでんぱっしょん”は、昨年の“でんぱれーどJAPAN”に続いてWiennersの玉屋2060%が作曲を手掛けたハイテンションなポップソングとなった。そこで今回、でんぱ組.inc×玉屋2060%の対談を企画。相沢梨紗・夢眠ねむ・成瀬瑛美の3人と、玉屋2060%による制作秘話をご覧ください!



100を想像してたらニンジンで返された



玉屋2060%「最初にでんぱ組.incを知ったのは、えいちゃん(成瀬瑛美)をここ(TOY'S FACTORYの社内)で見掛けたときで。多分“Future Diver”の衣装合わせかなんかで」

瑛美「え!? 結構前ですね、それ!」

玉屋「あのときの衣装を着て、〈わあああ〉とか言ってて」

ねむ「あのとき、みんないたんですけど、多分いちばんうるさくて目立ってたんだ(笑)」

玉屋「そうそう、元気な女の子がいるなと思って。そこで〈でんぱ組.incっていうんだよ〉って聞いて。それが最初。その後、曲を作ってみないかって話をもらって、すぐに〈やります!〉って言って」

一同「おお~!」

玉屋「曲提供は昔からやりたかったので。このチャンスを逃しちゃいけないと思って、2~3日で“でんぱれーどJAPAN”のデモを作って」

ねむ「すごいやる気だ!」

玉屋「サビだけ送ったら、すぐに〈これで行きましょう〉ってなったんです」

――一発でOKだったんですね。作るときは、でんぱ組.incの曲を聴いたりはしたんですか?

玉屋「“Future Diver”は聴いてて、攻めてるなって印象はありました。それプラス、俺のなかで〈アイドルがこれやったらおもしろいだろ〉っていうアイデアが昔からあって。可愛いアイドルっていうよりも鋭角から入ってくるような感じというか、足元を掬うような感じがあったらいいなと思って“でんぱれーどJAPAN”を作りました」

瑛美「もともとアイドルはお好きだったんですか?」

玉屋「そういうわけじゃなくて。でも、capsuleとか、Plus-Tech Squeeze Boxのハヤシベ(トモノリ)さんが曲を作ってたHazel Nuts Chocolateとか、可愛い女の子がハチャメチャなことをするっていうのはすごい興味があった」

――“でんぱれーどJAPAN”をもらったとき、でんぱ組.incのみんなはどう思ったんですか?

ねむ「ヤバいなーって(笑)。それまでは小池(雅也)兄貴が作ってくれた、耳馴染みのあるアキバの歌だったんですけど、“でんぱれーど JAPAN”は何が起こってるかわからない曲で。〈どこを歌うの?〉っていう感じでした。そのラフがプロデューサーから送られてきて〈このキーが出るか歌ってみて、録音して戻して〉って連絡がきて。(最上)もがちゃんとかは〈出ません〉って返事してて(笑)」

玉屋「そのやり取りしたの覚えてる」

ねむ「私は〈出ます!〉って意気揚々と録って返したら、全然違うところ歌ってた」

相沢梨紗「イントロから歌ってたね」

ねむ「そうそう、〈そこ違います〉とか言われて(笑)。前途多難なんじゃないかって思いました」

瑛美「それまでのメロディーを追いやすい曲じゃなかったね」

――普通、曲を作るときって〈この人はこのくらいのキーで〉って確認がありますよね?

玉屋「そういえば俺が歌う曲じゃないんだと思って、作り終わった後に〈キーってどこまで出ますかね〉って訊いて、〈ちょっと待ってください〉って言われて(笑)」

ねむ「スタッフさん、みんな知らないんですよ! プロデューサーからそのキーが出るかどうか訊かれたとき、誰もそんなの調べたことがないよ!って(笑)」

玉屋「だから俺もすごい手探りで、そういうレヴェルから始まりましたね」

梨紗「それまでのでんぱ組.incって、曲のなかでオタ芸が打てるっていうのが自然にあったんですね。なので、“でんぱれーど JAPAN”をファンのみんなの前でやったらどうなるんだろうって思いました。私たちにはモッシュとかハイタッチしたりする動きがなかったんですけど、〈でんぱれ〉からするようになったんですよ」

玉屋「マジで!? おれもファンのみんなとハイタッチやったわ(笑)」

瑛美「いまでもいちばん盛り上がる曲です」

ねむ「そう、ライヴの頭にやると勢いが付くんです。ツアーは絶対〈でんぱれ〉始まりでした」

――玉屋さんが作った曲に、畑亜貴さんの歌詞が付いて、でんぱ組.incの歌が乗った感想はいかがでした? バンドのときと全然違うんじゃないでしょうか?

玉屋「全然違います。俺が100を想像していたとしたら、100じゃなくて、ニンジンで返されたみたいな」

一同「あはははは!!!」

ねむ「違いすぎる!!」

玉屋「数字じゃなくて野菜(笑)。それが良かった。それができる人はなかなかいないじゃないですか。バンドだと100想像したら80とか、良くて120とかそういう世界ですけど、ニンジンとかジャガイモが返ってくるようなことはいままでなかったのでおもしろかったです」

ねむ「歌ってる本人からしてもそうで。(レコーディングは)梨紗ちゃんが最初に歌ってたんですけど、それを聴いてもどう仕上がるが想像がつかなくて」

梨紗「最初なので、ラインを一通り歌ったんですけど、最終的にはどうなるか知らずにやってたので」

ねむ「この3人(梨紗・ねむ・瑛美)は最初のほうに歌ったから、完成したのをもらった時に〈わっ、こうなるんだ!〉ってなりました」

玉屋「完成がわからないでやると、ミラクルが起こることがあって。〈でんぱれ〉のときも“でんでんぱっしょん”もそうだし。“でんでんぱっしょん”は歌入れたのを聴いてすげーなって思ったし、PVを観てさらにすごいところに行った感じがしました」


カテゴリ : .com FLASH!

掲載: 2013年05月29日 18:02

更新: 2013年05月29日 18:02

インタヴュー・文/南波一海