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インタビュー

SEKAI NO OWARI 『ENTERTAINMENT』

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極めてシンボリックでありながら、そこからイメージできる世界はとても多彩。
メンバー自身が<これしかない!>と純度100パーセントの思いで付けた、『ENTERTAINMENT』という名を掲げる作品集。
メジャー1stアルバムとなる本作について、メンバー全員が語ってくれた。

「<1曲勝負>を心がけて取り組んできた、僕らの2年半の歳月が
                                『ENTERTAINMENT』という作品」(深瀬 慧)

 

煌きと強さとしなやかさ、そして包み隠されることのない剥き出しの危うさも含めて、そこで歌い奏でられる全ての存在が、色鮮やかに躍動的に鳴り響いていく。まるで映像化されたステンドグラスのような珠玉の楽曲が16作。そこには奇跡の
4人が紡いできた、4人の軌跡が刻み込まれている。


深瀬 慧(Vo.&Gt.)「16曲全ての楽曲に対して、必ず〈1曲勝負〉を心がけて取り組んできました。その結果、1曲1曲にパワーがあって、アルバムのどこを聴いてもカッコイイ作品に仕上がったと思います。もともと〈コンセプトがある〉ということが嫌いですし、アルバムというのは基本的に〈記録〉だと思っているので、『EARTH』を完成させてからの僕らの2年半の歳月の記録が『ENTERTAINMENT』であるという意識を持っています」

相乗効果、あるいは起承転結を念頭において構成することがままならないくらい、個性と独立性に富んだナンバー揃い。しかも時流に巻き込まれず、旬すらも自らの感性で決めてきた。とりわけアルバムのラストを飾る“深い森”はSEKAI NO OWARI史上最も鮮烈と思われる楽曲であり、そして実は彼らのバックグラウンドのそのまた根源に位置する
作品だ。

藤崎 彩織(Pf.) 「この曲のイントロのピアノのフレーズは、私がバンドに入る前からあったんです。で、その当時からずっとイメージを膨らませながら育ててきて、今回レコーディングするにあたってなかじんの奇抜なギターソロなども入って(笑)
新たに生まれ変わりました。この曲はもう、原曲ができた最初の段階の時から、すごくお気に入りなんです」

深瀬「この楽曲の中に〈End of the world〉という言葉が出てくるんですけれど。僕、SEKAI NO OWARIというバンド名は、このフレーズからインスピレーションを受けて付けた記憶があります。バンドよりもこの曲のほうが先に生まれていますし。で、このフレーズが閃いてから、歌詞もそこからイメージできる世界観で完全に押し切っていきました。形になるまでかなり時間がかかりましたけれど、僕らにとってのアンセム的な存在になってほしい楽曲です」

 
アルバムの幕開けを飾るインストゥルメンタル“The Entrance”からラストまで、どこに耳を傾け心を寄せても堪能できる、SEKAI NO OWARI流ミュージック・ワンダーランド。ライヴで大きな反響を呼び、待望の音源化となった“Love the warz”。
中島のソングライティング&ヴォーカルによる、“TONIGHT”と“炎の戦士”。マンドリンや生のホーンが導入された軽快な“Fight Music”。そして深瀬が「自分たちより下の世代に向けて、歌詞というよりは論文みたいな感じで書いた」と語る“illusion”では、時代に鋭角的に斬り込んでいく。そう、『ENTERTAINMENT』というアルバムには、ポップミュージック本来の先鋭さと攻撃性と大いなる自由が溢れんばかりに織り込まれているのだ。




 

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DJ LOVE(DJ.)「今回、楽器も色々なものが入っています。しかも楽曲ごとに使っている楽器や機材を替えているので、音色もかなりカラフルになっていると思います」

深瀬「でも、<奇抜なことをしよう>と思ったことは、今回のアルバムの制作では1回もないんです。あえて奇抜なことをしようという考えは、『EARTH』を作っている時にはありましたけど。例えばなかじんが挑戦的なアレンジをしたときは、僕が引いた位置から見たりとか、逆に僕が挑戦的なアイディアを提案したときにはなかじんが上手くバランスを取ろうとしたり……誰か一人の強い意志に引っ張られて突き進んでしまうことは、一切なかったですね」

中島 真一(Sound Produce.&Gt.)「“天使と悪魔”の歌詞みたいな感じです。賛成と反対があって、そこでひとつの答えを見つけていく……という。だから、〈アレンジでどうにかすればいいや〉みたいな発想や根拠のない希望は抱かなかったです。これくらいメロディが強力だからこそ、どんな強力な楽器やフレーズや音もぶつけられるというのはありましたけど。何よりも歌がしっかり届くということが一番大事なことなので、1曲を形にし始める最初の段階からミックスの最後の作業まで、一切の妥協のないアルバム制作ができました」

〈ポップ〉を銘とした彼らの約2年半の生き方と、思想と創意工夫が結実した全16曲。琴線、かき鳴らされます。必聴!

■New ALBUM……『ENTERTAINMENT』now on sale!

■SONG LIST

01.The Entrance
02.スターライトパレード
03.ファンタジー
04.illusion
05.不死鳥
06.天使と悪魔
07.Love the warz
08.Never Ending World
09.生物学的幻想曲
10.TONIGHT
11.yume
12.花鳥風月
13.炎の戦士
14.Fight Music
15.眠り姫
16.深い森

■TOUR……HALL TOUR 2012「Entertainment」

7/26(木)オリンパスホール八王子
8/5(日) 名古屋国際会議場センチュリーホール
8/10(金)福井市文化会館
8/12(日)広島上野学園ホール
8/14(火)松山市総合コミュニティセンター(キャメリアホール)
8/17(金)青森市民ホール
8/19(日)札幌市教育文化会館(大ホール)
8/22(水)新潟県民会館
8/23(木)長野県・ホクト文化ホール(中ホール)
8/28(火)神戸国際会館こくさいホール
9/1(土) 島根県民会館
9/2(日)  岡山市民会館
9/8(土)  石川県・本多の森ホール
9/14 (金)滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール
9/16 (日)なら100年会館 大ホール
9/19 (水)富山県民会館
9/23 (日)仙台 東京エレクトロンホール宮城
9/26 (水)大宮ソニックシティ 大ホール
9/27 (木)静岡市民文化会館 大ホール
9/29 (土)サンポートホール高松 大ホール
9/30 (日)高知市文化プラザ・かるぽーと
10/4 (木)長崎市公会堂
10/6 (土)福岡サンパレス
10/8 (月)神奈川県民ホール 大ホール
10/10(水)市川文化会館 大ホール館

※詳細はHPにて。

■ PROFILE…SEKAI NO OWARI(セカイノオワリ)

2010年、突如音楽シーンに現れた4人組バンド。
同年4月1stアルバム『EARTH』をリリース後、2011年8月にメジャーデビュー。
メジャーデビューから約3ヶ月後に行われた、自身初の日本武道館でのワンマン公演、続いて行われた
全国ツアーも全てチケットはSOLD OUTするなど、全国的にも高い注目を集め新世代のアーティストとして、
音楽シーンを席巻している。


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記事内容:TOWER 2012/7/20号より掲載

カテゴリ : COVER ARTIST

掲載: 2012年07月20日 12:00

ソース: 2012/7/20

TEXT: 竹内美保