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インタビュー

といぼっくす

カテゴリ : インタヴュー 

掲載: 2010年01月17日 18:55

更新: 2010年01月17日 19:06

ソース: intoxicate vol.83 (2009年12月20日発行)

interview & text : 水上渉(渋谷店)

YMOのファースト・アルバムをアコースティック・サウンドにてフルカヴァーしてしまった『Acoustic YMO』。瑞々しく豊かな音色が新鮮な感動を与え、細野晴臣がヴォーカル参加したことも話題になった。また武満徹や吉松隆作品を取り上げるなど、といぼっくすは既存の曲を演奏するプレイヤー集団のイメージも強い。

しかし新作は全曲オリジナル、ヴォーカル曲も多数収録されている。今までの印象を新たにする作品だ。

「若い子の楽器演奏の演技指導をしていて、彼らのまっすぐな情熱に影響を受けたところはありますね。それがバンドを組んでいた頃の思いや原点回帰に繋がっているんじゃないかな。自分の中の記憶の断片を整理して結び合わせる作業、これはタイトルにも表れています」

磯田健一郎。といぼっくすのリーダーであり、数々の音楽書を著し、様々なジャンルの音楽プロデューサーとして活躍している。幅広く知られているものは、音楽を担当した映画『ホテル・ハイビスカス』『ブラブラバンバン』、そして出演も務めた名作『ナビィの恋』。

大貫妙子を思い出すようなボッサ・テイストのナンバーで始まり、レゲエ調の曲、沖縄音楽に造詣の深い磯田ならではの唄と三線、サックスを組み合わせた曲などが「夕刻から深夜へと向かう」流れを感じるさせるように並べられている。またジョージ・マーティンへのオマージュであるアコースティック・ロック・ナンバーに磯田の「シンプルだけど奥深い」ロック観が窺える。

夜な夜なCDをリピートして聴いていた。完成度が高く、すっと入ってきてくつろいだ気分にさせてくれる。そのことを伝えると磯田の顔に笑みがこぼれた。

「良質なBGMとして機能するのはむしろ歓迎で、オープンな作品にしたかったんです。出来上がったものはユニット名が平仮名であることに示されるように、ゆるく(笑)。元々といぼっくすのコンセプトは都市生活者のための民族音楽なんです」

成る程、YMO然りペンギン・カフェ・オーケストラ然り。彼らの作品にも共通して感じられる要素だ。

さてヴォーカル曲とインスト曲がきっちりと分かれている。仮想A面とB面。「集中して音楽を聴ける長さ」を収録したレコードに思い入れの深い磯田らしい構成だ。

その"B面"はピアソラへ敬意を込めたタンゴ、古典舞曲、コルトレーン風ナンバーなど夜をイメージする架空のサウンドトラックとなっている。それぞれの面に始まりと終わりがあり、タッチも異なれど、「いろんな人にリピート再生するとまた繋がっているよって言われて、ああそうだなと気づきました(笑)」

「トンがってるけどほけっとした感覚」なんてユーモアたっぷりに表現してくれたが、音楽に対する真摯な姿勢と愛情が十分伝わってくる。「音楽に正解なんかないじゃないですか」そうですね。でもこのCDを聴くと何だか〈本当〉に近づいたような気もするんですよ。

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