注目アイテム詳細

なぜ問題を聞かずに正解を答えることができたのか?累計26万部突破のベストセラー小説「君のクイズ」が映画化決定

BookTopicks

異色の経歴を持つ作家・小川哲が執筆した、累計26万部突破のベストセラー小説「君のクイズ」。2026年に映画化されることが決定し、今熱い注目を集めている。作者の経歴を含め、同書をさっそく深掘りしていこう。

●“クイズ”が題材のミステリー小説が映画化

「君のクイズ」は、クイズ番組の決勝戦に挑む主人公・三島玲央と、対戦相手である本庄絆の攻防戦から始まる。互角の戦いが続く中、終盤戦で本庄は“ゼロ文字解答”という驚くべき出来事をやり遂げ、優勝を果たしたところから物語は動き出す。

“ゼロ文字解答”というのは、問題を1文字も聞かずに正解すること。本庄はなぜ“ゼロ文字解答”を成功させることができたのか?この不可解な真相を主人公は追究していく。

最初はヤラセではないかと疑うが、真相に近づくにつれ、主人公自らのクイズ人生をも振り返っていくことに。そして物語は衝撃的なラストへ辿り着くことになる。

クイズ番組を題材にするというこれまでにない発想で、クイズプレーヤーの思考と世界が共有できる同作。まさにエンターテイメント要素があふれた本格ミステリー小説と言えるだろう。

作者の小川哲は、東京大学の博士課程に在籍し、数学者アラン・チューリングを研究。博士課程在学中の2015年に、「第3回ハヤカワSFコンテスト」の大賞を受賞して作家デビューするという異色の経歴の持ち主だ。さらに「日本SF大賞」「山本周五郎賞」「山田風太郎賞」なども受賞し、2023年には「地図と拳」で直木賞を受賞している。

「君のクイズ」は2022年に発売された作品で、2023年には「第76回 日本推理作家協会賞」を受賞。また、2024年には「このミステリーがすごい!」のトップ10にもランクインした。

映画化に関して、2026年に全国ロードショーされること、監督は『ハケンアニメ!』『沈黙の艦隊』を手掛けた吉野耕平が務めることが発表されているものの、主要キャストも未発表。しかし公式ホームページには、ヒントとなる特殊映像が公開されている。

未だ何もかもが謎に包まれているが、気になる人は原作を手に取り、先にクイズの謎を解明してみてはいかがだろうか。

●小川哲 著書

towerbooks

セブン-イレブン受け取りサービス

タグ : レビュー・コラム

掲載: 2025年11月22日 19:00