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「怪獣映画の理想形」「まさに完璧」60周年を迎えた人気シリーズの中でも高評価の「平成ガメラ」3部作の制作日記に注目

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空飛ぶカメという独特の形状の怪獣「ガメラ」。国内ではゴジラと人気を二分する怪獣の代表格だ。1965年、大映の怪獣映画第1作として『大怪獣ガメラ』が誕生。生誕60周年に当たる今年、様々な記念プロジェクトが展開されている。

●「平成ガメラ」3部作は怪獣映画の金字塔と高評価

中でも注目されているのが、12月5日から開催される「昭和ガメラ映画祭」。シリーズ初期3作品の4Kデジタル修復版が一部劇場で上映される。4Kデジタル修復の監修には、『シン・ゴジラ』などの特撮作品で知られる樋口真嗣が参加。ファンの期待を集めている。

大映は1971年に倒産し、「昭和ガメラシリーズ」は1971年の『ガメラ対深海怪獣ジグラ』、および1980年に制作された『宇宙怪獣ガメラ』を以て幕を下ろした。

その後、ガメラ生誕30周年である1995年に『ガメラ 大怪獣空中決戦』が公開されて人気が再燃。同作の翌年に『ガメラ2 レギオン襲来』、1999年に『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』が公開され、「平成ガメラ3部作」と呼ばれている。金子修介監督・樋口真嗣特技監督のタッグで生み出された映像は迫力満点。特撮映画の歴史を塗り替えた金字塔的作品群として絶賛されている。

「平成ガメラ3部作」の第1作は第27回、第2作は第28回の「星雲賞」メディア部門賞を2年連続受賞。同賞は優秀SF作品に与えられる賞であり、特撮としてのみならずSFとして確固たる地位を築き上げた。特に評価の高い第2作は、映画作品として初めて「日本SF大賞」に輝く快挙を実現。続く第3作は、「日本インターネット映画大賞」の日本映画作品賞を受賞している。

日本映画史上、SF史上に燦然と輝く実績を打ち立てた「平成ガメラ3部作」。その制作の裏側を金子修介監督自身が綴ったのが「ガメラ監督日記 完全版」だ。「完全版」では「ガメラ監督日記」で明かした自身の半生とシリーズ第2作までの制作日記に加えて、第3作のエピソードなどを語った新規インタビューも収録。一連の「平成ガメラ3部作」の魅力を紐解く上で必読の書となっている。

11月21日から「平成ガメラ3部作」第1作のドルビーシネマ復活上映が決定。第2作・第3作も順次上映されることが発表されている。「ガメラ監督日記 完全版」を読むことで、ストーリーや演出の背景にある意図をより深く理解できるかもしれない。

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タグ : レビュー・コラム

掲載: 2025年11月16日 12:00