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脚本・バカリズム!映画『ベートーヴェン捏造』の魅力とは?

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かげはら史帆の歴史ノンフィクション作品を映画化した話題作『ベートーヴェン捏造』が、9月12日から公開されている。タイトルからしてインパクト抜群の本作。一体どんな作品なのか、その魅力を紹介しよう。

●後世に伝えられるベートーヴェン像は真っ赤な嘘?

『ベートーヴェン捏造』は、世の中に伝わる“ベートーヴェン像”が彼の忠実なる秘書・シンドラーによって作られたものだという「会話帳改竄事件」を基にした作品だ。会話帳とは、耳の聞こえないベートーヴェンが周囲とのコミュニケーションのために使った筆談用ノートのこと。シンドラーはいかにして真実を塗り替えたのか……。本作は史実をベースにしているため、ベートーヴェンという音楽家を知るのにもピッタリの一作となっている。

本作を映画化するにあたり、脚本を担当したのはお笑い芸人として活躍中のバカリズムだ。彼は脚本家としての評価も高く、映画『架空OL日記』やドラマ『素敵な選TAXI』などで手腕を発揮。ドラマ『ブラッシュアップライフ』では、「Asian Television Awards」で日本人初の最優秀脚本賞を受賞している。

監督を務めるのは関和亮OK GOサカナクション藤井風など数々のアーティストのミュージックビデオを手掛け、音楽を用いた映像演出に定評のある人物だ。また、主役のシンドラー役には山田裕貴、ベートーヴェン役を古田新太が務め、他にも染谷将太神尾楓珠遠藤憲一生瀬勝久ら実力派俳優が名を連ねる。

かげはらの原作「ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく」は単行本刊行時、Amazonクラシック関連ランキングで1位を獲得するなどベストセラーを記録した1冊だ。シンドラーの目を通して19世紀の音楽業界を辿りつつ、音楽史上最大のスキャンダルに迫るミステリー的要素とノンフィクション小説の側面を併せ持つ。

映画では拾いきれない情報を補填する意味でも、重要な1冊となる本作。映画公開とあわせて、ぜひベートーヴェンの真実に迫ってみてはいかがだろうか。

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タグ : レビュー・コラム

掲載: 2025年09月15日 22:01